ベトナムの学生は米国ICEの新しい規制に対して冷静になる必要がある
2020年07月10日付 VietnamPlus 紙
アメリカ、カリフォルニア州ロサンゼルスのカリフォルニア大学の大学生
いまだ通学したり、住居があったり、ビザの期限が残っていたりする大学生は、帰国の決断について注意深く考慮する必要がある。現在は、人の往来を抑制するべき時期であるためである。
新型コロナウイルスという急性呼吸器症候群の影響を受け、アメリカの教育機関のオンライン形式の学科コースで学ぶ外国人留学生に対し一時的な制限を行ういくつかの規定が適用される見通しであることに関し、アメリカ合衆国移民関税執行局(ICE)とアメリカの留学生・交流訪問者プログラム担当機関(SEVP)が7月6日に出した通知を受けて、在米ベトナム大使館は、現在この国で学習、研究、生活しているベトナムの学生に対して勧告を出した。
ベトナム人留学生は、冷静になって、成り行きを観察し、学んでいる教育機関の留学生担当部署と直接連絡をとってやりとりし、自分の要望と条件に合った学習形式について検討し、選ぶ必要がある。また、留学生に対して補助するよう、教育機関に要請する必要もある。
さらに、ベトナムの学生は更なる新しい情報を得るために、大使館のウエブサイト上に提供されているホットラインに沿って、アメリカにあるベトナムの大使館や在外公館と頻繁に連携をとることや、在米国ベトナム人学生青年会と連絡をとることを続ける必要がある。
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ベトナム通信社のアメリカ特派員記者への応答で、在米ベトナム大使館のハー・キム・ゴック大使は、この通知に懸念を表明し、同時に、アメリカにあるベトナムの大使館及び在外公館が、上記の規定に関する手続やプロセスについてより理解を深め、具体的に意見交換をするためにアメリカ当局と接触したことを確認した。
大使館はまたアメリカの関係当局に対し、対応策を講じ、アメリカに住み学ぶベトナム人留学生の合法的な権利と利益を保障する必要がある、と要請した。
更に、ベトナム大使館は、東南アジア諸国連合(ASEAN)各国と共に懸念を表明し提案を提示するために連携する活動を行っている。
現在、多くの大学や教育機関も生徒の意見や反応を受けとめ、アメリカの関係機関に[それらの内容を]指摘している。
アメリカ在住ベトナム人の帰国に関する要求に関連して、ハー・キム・ゴック大使は、「現在の状況は、新型コロナウイルスの感染症がアメリカで複雑に変化し続け、再び感染が増加する傾向さえあり、しかもICEの新しい規制も出された。であるから[ベトナムに]帰国したいニーズはもともと高かったがそれがより高くなっている」と伝えた。
現在、大使館は依然として、現地の機関が状況に柔軟に対応するように引き続きはたらきかけることを優先している。なぜなら、現在の決定は実際の状況に合っておらず、まさにそのためとても多くの教育機関や学校からの反応を受けなければならなかったからだ。
そのうえ、在米ベトナム大使館や在外公館もまた多くの提案を[ベトナム]国内に出している。例えばベトナム市民を帰国させるためベトナム航空のフライト数を増やすこと、また各外国航空会社との協力を実現することである。
現在、ソウル(韓国)、東京(日本)、台北(中国の台湾)、広州(中国)を含む北東アジア地域の4箇所との限定的な便を試験的に開設することを政府が許可した際には新しいチャンスが加わる。これはベトナム人の帰国の助けとなり、今後は負荷が軽減されるだろう。
しかし、いまだ通学したり、住居があったり、ビザの期限が残っていたりする大学生は、帰国の決断について注意深く考慮する必要がある。現在は、人の往来を抑制するべき時期であるためである。
これまでのところ、在米のベトナム大使館や在外公館の助けによって、ベトナム国民をアメリカから帰国させる4便のフライトを成功させた。
ハー・キム・ゴック大使によると、引き続きアメリカ在住ベトナム人の帰国の要望に対応するため、今後、7月と8月の間に、更に3便のフライトを運行させる予定であるという。
運行される各フライトも、全世界の[ベトナム]国民に関する国内の指導委員会の全体計画に従って実施される。
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( 翻訳者:乙川巧磨、須藤遼 )
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