53の少数民族の経済的・社会的実状の調査結果
2020年07月03日付 VietnamPlus 紙
会議でスピーチするドー・ヴァン・チエン民族委員長兼大臣
2019年、少数民族地域と山岳地帯の社に属す98.6%の村が電気にアクセスしている。その中で国家電力網を使用できる村の割合は97.2%を占め、2015年と比べて4.2%増加した。
7月3日午後ハノイで、民族委員会と統計総局が合同で2019年53の少数民族の経済的・社会的実状についての情報収集調査の結果を公開する会議を開いた。
この53の少数民族の経済的・社会的実状についての情報収集調査は、53の少数民族の経済的・社会的実状についての情報の収集調査計画を承認した2015年1月5日の政府首相決定第2号に従って実施された。
この調査は統計総局が主催し、民族委員会と合同で5年に1度実施するものである。
会議の開幕スピーチでドー・ヴァン・チエン民族委員長兼大臣は、この調査結果は2015-2020年段階の民族政策と2011-2020年10年の経済・社会発展戦略の成果を評価するための法的根拠になると強調した。
それに加え、この調査結果は2030年までの経済・社会発展戦略と2021-2025年計画を立てる準備のための根拠でもある。
「この調査は、政治性と社会性を網羅する十全性と、ITアプローチの新しい調査方法による非常に高い実質性を持つ。そのためこの調査は迅速かつ正確にデータを処理し、信頼して使用できるものである」とチエン氏は強調した。
グエン・ティ・フオン統計総局総局長は、この調査はベトナムと世界で急激に起こっている第4次産業革命を背景に行われたので、データの質の向上と結果をまとめる時間を短縮するための調査方法の改良は徹底的に行われたと述べた。
調査段階への情報技術の適用により、CAPIとWebform形式で100%電子票が用いられ、調査とデータ処理の時間は著しく短縮された。そのおかげで、調査の基本統計指標の編纂は地域での情報収集段階が終了してからのわずか2か月後と、迅速に行われ提供された。
「迅速な情報の提供は、2021-2030年段階の民族同胞地域と山岳地帯の経済・社会発展プログラムの策定と政策の画定の過程を、管理業務全般と同様に、速やかに効果的にサポートした」とグエン・ティ・フオン氏は強調した。
会議で統計総局総局長は調査結果を発表し、主な指標をいくつか述べた。全国の少数民族地域と山岳地帯には5,468の社があり、全国の社の数の49%を占める。過去4年以上にわたる党と国の奥地や特に困難な地域に電気を通す努力は、国家電力網へのアクセスを得た少数民族地域に属する村の割合の改善を通して明らかに体現されている。
2019年、少数民族地域と山岳地帯の社に属す98.6%の村が電気にアクセスしている。その中で国家電力網を使用できる村の割合は97.2%を占め、2015年と比べて4.2%増加した。
少数民族地域と山岳地帯の社の中心から県の中心までの平均距離は16.7キロメートルであった。少数民族地域と山岳地帯の社の中心から県の中心までの道路の大部分は舗装され、舗装された(アスファルトかコンクリートを敷かれた)道路の長さの割合は95.2%だった。少数民族地域に属する村の90%近くが、社の中心までの舗装された道路を持っていた。
少数民族地域と山岳地帯の社のほとんどが医療施設を持ち、99.5%という割合は2015年の調査結果と同等だった。
少数民族地域には21,600近くの学校と26,500の教育施設があり、2015年と比べて学校は3,800増え、教育施設は2,300減少した。
少数民族地域の各学校と教育施設で教えている教員の総数は525,000人近く、132,000以上増加した。その中で、自身が少数民族である教員は134,900人だった。
長年、ベトナムでは貧困削減政策プログラムが非常に効果的に行われてきた。2013年から今まで、全国的に国家貧困ラインに沿った貧困・準貧困家庭の割合は減り続けている。
それにもかかわらず、少数民族地区での貧困・準貧困家庭の割合は35.5%といまだかなり高く、全国平均の3.5倍である。国境地域の少数民族の貧困・準貧困家庭の割合は48.4%で、他の地域の34.4%と比べて1.4倍である。農村部の割合は39.4%で、都市部の11.0%の約4倍である。
2019年4月1日時点のベトナムの人口は9,620万人であり、その中で53の少数民族の人口は1,410万人と全国の人口の14.7%を占めた。少数民族男性の割合は50.1%で、少数民族女性の49.9%より高い。
53の少数民族の2009-2019年段階での平均人口増加率は1.42%で、キン族と全国の平均人口増加率より高かった。
人口100万人以上の規模の6つの少数民族はタイー族、ターイ族、ムオン族、モン族、クメール族とヌン族である。1,000人以下の規模の5つの少数民族はオドゥ族、ブラウ族、ロマム族、プペオ族、シラ族で、その中でもオドゥ族は428人と一番少ない。
2019年4月1日時点の少数民族の総戸数は370万戸で、全国の13.7%を占める。少数民族の大部分、83.3%は農村に住み、これは310万戸近くにあたる。
少数民族の平均初婚年齢は22.7歳で、2015年と比べて1.7歳上がった。モン族の平均初婚年齢が19.5歳と一番早く、ホア族[華人]の平均初婚年齢は27.6歳と一番高かった。
2015年と比べて少数民族の普通教育へのアクセス度合いは、はっきりと改善された。特に高校では就学割合が50.7%と8.9%増加した。
統計総局は、10年の後、少数民族児童の教育状況は一定の成果をあげることができたと述べた。就学年齢に達しているが就学していない少数民族児童の割合は、2009年の26.4%から2019年の15.5%へと2倍近く減った。しかし就学していない53の少数民族児童の割合は15.5%であり、全国平均の2倍近く、キン族平均の3倍近くに上る。
一通りの読み書きができる15歳以上の少数民族の割合は80.9%で、2015年と比べて1.7%増加した。このように、5年の後もこの割合はあまり上がらなかった。
2015-2019年の期間に、経済分野ごとの少数民族労働者の割合は、農業・林業・水産業分野で割合が減り、工業・建築・サービス分野で割合が増える方向に大きくプラスのシフトがあった。
2019年53の少数民族の経済的・社会的実状についての情報収集調査は2019年10月に少数民族地域と山岳地帯の54省と中央直轄都市の5,468社で行われた。
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( 翻訳者:山崎瞭子 )
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