副首相兼外相、核兵器に関するメッセージを送る
2020年10月03日付 VietnamPlus 紙
ファム・ビン・ミン副首相兼外相(写真:ベトナム通信社配信)
ファム・ビン・ミン副首相兼外相(写真:ベトナム通信社配信)

 ファム・ビン・ミン副首相兼外相は核兵器の全面的廃絶のための国際デーを記念するハイレベル会合に大事なメッセージを送った。

 2020年10月2日(アメリカ、ニューヨーク時間)、第75回国連総会ハイレベル週間の枠組みで、核兵器の全面的廃絶に関する国際デー記念ハイレベル会合が行われた。
 副首相兼外相のファム・ビン・ミン氏はこの会合に大事なメッセージを送った。
ベトナム通信社はメッセージの全文を謹んで紹介する。

「議長、皆様、
 第2次世界大戦は75年前に終結しましたが、それは、世界が広島と長崎における原子爆弾の破壊力を目の当たりにした後のことでした。
 戦争の惨事や人類存亡にかかわる脅威から未来の世代を守るため、各国家間での友好・共生・平和の関係を促進し、並びに経済社会の発展に努め、限りある資源を維持していきます。
 軍縮に関する国連総会の最初の特別会合では、核軍縮と核戦争の阻止が最優先だと強調されました。
 以来今まで、世界は著しい成果を達成してきました。私たちは核の拡散防止・核軍縮、武器管理の問題について多国間や二国間でのフレームワークを確立しました。

【参考記事:ベトナムは2015年の核合意を支持する立場を認める】
 
 世界全体での核兵器の数量は冷戦期に比べると4分の3以上減少しました。核兵器所有国の大部分は核兵器実験を停止しました。100か国以上の範囲での幅広い5つの非核兵器地帯が設置され、その中には1995年からASEANにより設置された東南アジアの非核兵器地帯が含まれています。
 しかしながら、核兵器の完全な廃絶という展望は未だかけ離れています。今日の核兵器庫には世界全体を破壊する能力が残っています。
 そのような中で、私たちは未だに核兵器が無責任な非国家主体の手に落ちる危機を抱えています。核兵器所有国間で高まっている緊張がグローバルな軍縮システムに対して小さからぬ圧力をかけています。
 ベトナムは核兵器の不拡散と軍縮の努力を支持します。私たちは、この問題に関する国際条約すべてに既に参加しています。それらは、核兵器不拡散条約や包括的核実験禁止条約(CTBT)、最近では核兵器禁止条約です。
 私たちは核兵器所有国に対し、核兵器不拡散条約の6条に沿って核兵器の全面的な撤廃を公約する事を進め、軍縮に関する多国間体制に対する信頼回復をし、核を持たない地域の設置と維持の中での地域構造の役割を発揮するように呼びかけます。
 2020年ASEAN議長国として、ベトナムは、核兵器を持たない東南アジア地域を維持することを公約し、東南アジア非核兵器地帯条約の実施過程において残っている問題を解決することに、各当事者と共に引き続き参加していきます。同時に、平和目的で核エネルギーを使用する各国家の権利は尊重されなければなりません。
 核兵器の全面的廃絶のための国際デーにあわせて、私達は皆、核兵器が無い世界という目標に対する法的、道理的責任を再確認する必要があります。私達は、平和で安全で繁栄した未来のために、共に手を携えてこのコミットメントを実現しなければなりません。
 ありがとうございました。」

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:須藤遼 )
( 記事ID:5482 )