ベトナムはアジア・太平洋地域で二番目に経済回復が良好な国になる?
2020年10月02日付 VietnamPlus 紙


 世界経済の好調な進展や中国の迅速な回復に対し、今後のベトナム経済が顕著に回復するという希望を持てる根拠がある。

 国際的な信用格付け機関であるS&Pグローバル・レーディングは、ベトナムがアジア・太平洋地域で二番目に経済を復興させる国となる可能性が高いと判断している。 
 この評価について、統計総局国家会計部長であるズオン・マイン・フン氏は、世界中で新型コロナウイルスの感染拡大は依然として進んでいるものの、各国は徐々に感染予防や感染拡大防止の努力を通して感染症の深刻さや被害を正しく認識し、新たな状況における新型コロナウイルス感染症に徐々に適応していると述べた。              
 新型コロナウイルスによる封鎖後、多くの国の経済が再起動して、以前と比較して国際環境はより有利になっており、各国際機関や金融財政機関は2020年の世界GDPの成長予測レベルを順次上げた。
 グローバル貿易の状況は依然として困難に直面しているにも関わらず、徐々に改善してきている。商品の市場価格は回復傾向にあり、新興国、及び発展途上国への資本流入は増加する傾向が見られる。
 世界の多くの国々が低金利を維持している為、インフレーションは低水準で推移しており、生産を回復し消費を刺激して経済成長を取り戻すエネルギーを生み出す現在の状況に適合している。
 ズオン・マイン・フン国家会計局長は、好調な世界経済の進展と中国の迅速な回復に直面し、今後のベトナム経済は、顕著に回復するという希望を持てる根拠があると強調した。
ズオン氏によると、世界経済の回復は商品消費需要を増加させ、それを通して輸出高の回復と発展を促進する。特に農産物、繊維品、履物、電子組立部品といったベトナム製商品は、輸出に強みがあるという。                                
 さらに、ベトナム―EU間の自由貿易協定は効力を持ち、各級、業界、地方によって積極的に展開されている。税関総局はベトナム―EU間の自由貿易協定により関税削減の恩恵を受ける品目一覧を作る企業のための手引き書を作成し、元来ベトナムの巨大市場であるヨーロッパ市場への輸出の回復を助ける。
 特に中国経済の早期回復はベトナム経済にとって良い兆しである。なぜなら中国はベトナムの輸出入にとって大きな市場であるからだ。
 それに加えて、2020年は栽培に有利な天候で多くの果実が豊作であることから、農業はベトナム経済の「屋台骨」と見られている。米価や農産物販売市場も安定している。アフリカ豚コレラの検疫ができ、大規模な養豚場での豚群再生が順調に行われているため、2019年に比べ2020年第4四半期の豚生産量はかなり向上することが予想される。
 「9月の製造業は上昇し、第4四半期の間に成長を取り戻す見込みである。工業投資は60%しか回収できていないが、政府や首相の強力な指導と各級、業界、地方の緊密な連携により第4四半期の工業投資成長を促進する財政余地は大きくなるだろう。」とフン氏は述べた。
さらに、ベトナムはこの4週間新型コロナウイルスの新たな感染者を出していない。経済活動の回復可能性は十分にあり、成長の勢いも戻っている。
 ベトナムはまた、安全計画に沿った国際線と国内線の再開可能性も検討している。このことは運送や観光、ホテル、レストラン、娯楽などの各業界のポテンシャルが年末には強化されることを示している。様々な前向きな兆しによって、ベトナムの経済は今後強く成長していくと予想される。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:内海沙姫、堀春佳 )
( 記事ID:5501 )