数百万人の縫製労働者がCOVID-19によって失業の危機に
2020年10月17日付 VietnamPlus 紙
インドのアーメダバードにあるNikshe社の[医療用]防護具を生産する施設で働く労働者(写真:AFP/ベトナム通信社)
世界15か国の75の縫製工場を調査した結果、製品供給者[サプライヤー]は、注文の支払いまで待つ日数が、COVID-19の爆発的な感染前は43日であったのが、[感染拡大後は]平均して77日待たなければならなかったことが分かった。
世界中の数百万人の縫製労働者は、ファッションブランドの会社が製品の値下げと支払いの延期を続けて要請したために、繊維製品のサプライヤーが困難に直面し、失業の危機に陥っている。
ペンシルベニア大学(アメリカ)の世界労働者権利センター(CGWR)が10月16日に公開した研究によると、急性呼吸器症候群COVID-19の影響で既に困難に直面している繊維製品供給工場に対して、ファッションブランド会社は2019年の価格と比べて12%の値下げを要求した。
世界15か国の75の縫製工場を調査した結果、サプライヤーは、注文の支払いを待つ日数が、COVID-19の爆発的な感染が起こる前は43日であったのが、[爆発的な感染が起きた後は]平均して77日待たなければならなかったことが分かった。この実態は全世界の縫製業界の6千万人の労働者に、さらに多くの工場で生産の終了を余儀なくされるのではないか、という不安を抱かせた。
世界労働者権利センターのセンター長であり研究の著者であるMark Anner氏は、サプライヤーは製品の値下げや支払いの遅延、注文の取り消しによって大きく圧迫され、売上や労働者の仕事に影響を及ぼす、と警告する。中小規模のサプライヤーにまず影響が出る、と彼は注目している。
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[非政府組織の]Clean Clothes Campaignによると、各ファッションブランド会社は今年の初めにCOVID-19の影響を受け全世界で多くの店が閉鎖されたため、数十億ドルもの注文を取り消した。
このまま注文数が減っていくと、多くのサプライヤーは既に労働者の10%を削減しなければならない状況だったが、その数字が45%にまで上がる可能性がある。その割合は、労働者数百万人に相当する。そして、調査に協力した工場の50%あまりが、「状況が改善しなければ工場を閉鎖しなければならないだろう」と回答した。
世界の各ファッションブランドとサプライヤーは、現在のコロナ禍において解決策を見つけ出そうと努めている。
スイスのジュネーブに拠点を置く国際使用者連盟(IOE)によると、各ファッションブランドは縫製業界での行動を呼び掛けるプログラムに参加することを約束した。
このプログラムは、各融資計画や社会支援を通して、生産者がCOVID-19による危機を乗り越え、縫製労働者の収入を確保することが目的である。
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( 翻訳者:秋山由莉奈 )
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