日本の菅総理、ベトナム公式訪問を終える
2020年10月20日付 VietnamPlus 紙
ハノイ・ノイバイ国際空港での日本の菅首相夫妻
グエン・スアン・フック首相と同夫人の招きを受け、10月18日から10月20日までベトナムを公式訪問した日本の菅義偉総理と同夫人は、20日、訪問を成功裏に終了した。
これは、菅総理が2020年9月16日に同職に就任して1か月後に行われた初めての外遊であり、日本の総理が就任後初の外遊先としてベトナムを訪問するのは連続して2回目である。
訪問プログラムにおいて、菅総理は、グエン・フー・チョン書記長・国家主席と会談し、グエン・スアン・フック首相と首脳会談を行なった後、協力文書調印交換式に立ち合い、メディアの取材に応じた。また、グエン・ティ・キム・ガン国会議長との会見、越日友好議員連盟会長であるファム・ミン・チン党中央組織委員長との会見を行い、越日大学の学生との懇談を行った。また、ホー・チ・ミン廟及び英雄烈士慰霊碑にて献花を行い、ホー・チ・ミンの家を訪れた。
この訪問中、日本の菅真理子総理夫人はベトナムのチャン・グエット・トゥー首相夫人と共に、文廟とベトナム女性博物館を訪れた。
それぞれの会談・会見において、双方は、これまでの間の政治的信頼の高さに基づく越日関係の力強く包括的な発展ぶりと、両国が、新型コロナウイルス(COVID-19)対策において積極的に情報共有・相互支援・国際協力の促進を行なっていることに満足の意を表明した。
双方は、越日の広範な戦略的パートナシップをより深化させるための大局的な方向性と各種の方策について、意見が一致した。
また双方は、引き続き、ハイレベルの訪問や往来を維持することを通じ政治的信頼を強化する、各種の対話スキームの効果を強化する、ベトナム共産党と日本の自由民主党間の関係および両国政府・国会間の関係を強化するとの点で意見が一致した。
双方は、両国間の優遇往来ルールの適用、商業便の早期再開、両国間の協力活動再開促進のため環境整備を行うとの点で意見が一致し、段階的農業協力に関する中長期的ビジョンの締結を早期に進め、ベトナムのリュウガン(ロンガン)の生果実と日本の温州みかんを早期に市場開放することを約束し、ベトナムから日本への実習生の受入れ人数を増加し、分野を拡大することで意見が一致した。
双方は、重点的協力プロジェクトの効果的な推進・展開に連携して取り組むこと、気候変動への対応・自然災害の予防と対策・干ばつや塩害への対応能力の向上・環境保全・大都市や河川における浸水への対応・電子政府の構築などの分野において協力を強化することで一致した。
双方は、ASEAN・メコン地域、国際連合など、各種の国際および地域のフォーラムにおいて緊密に連携し、「環太平洋パートナシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTTP)」や「東アジア地域包括的経済連携(RCEP)」などの経済連携機構の促進を連携して取り組むことで意見が一致した。
双方は、平和、安定、安全、航空・航海の自由の確保と、南シナ海における法律、特に海上活動において、1982年の海洋法に関する国際連合条約を尊重することの重要性を再確認した。
双方は、相互に緊密に連携して、越日関係を新たなレベルに引き上げ、各分野における協力を深化・拡大し、両国間でそれぞれの強みを発揮し補い合って、具体的かつ大規模なプロジェクトの推進・展開を注視すると同時に、地域と国際における平和、安定、協力、発展に向けて、共々に積極的に貢献していくことで意見が一致した。
この機会に、フック首相と菅総理は、両国の各省庁・部門・地方・企業間で締結された、総額約40億米ドルに上る12件の合意文書交換式に立ち会った。
越日の広範な戦略的パートナシップが多くの分野において実質的で力強く素晴らしい発展を続け、政治的信頼が日増しに強化され、各レベル、特に党、国家、政府、国会といったハイレベルの各チャネルにおいて、常に訪問・往来が維持されている中、このたびの菅総理夫妻のベトナム公式訪問が行われた。
今回の菅総理のベトナム公式訪問の受け入れは、ベトナム国が安全であり、COVID-19対策が効果的に行われていることを国際社会に表明する機会であると同時に、ドイモイの成果や社会・経済の発展状況を強調し、国際的地位を向上させ、対外路線を展開し、国際社会への統合に向けたベトナムの決意を強調する機会でもあった。
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( 翻訳者:須賀麻莉子 )
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