ベトナムの文化的価値とベトナム人の人間力を構築しこれを発揮する
2020年10月23日付 VietnamPlus 紙
9月2日午前、ホアンキエム湖湖畔で、祖国の旗のユニホームを着て健康体操をする首都ハノイの人々
9月2日午前、ホアンキエム湖湖畔で、祖国の旗のユニホームを着て健康体操をする首都ハノイの人々

 第13回全国党大会の政治報告草案における文化的内容に関して、フン・ヒュウ・フー氏によると、党の文書において国家価値体系の確定と構築に焦点を当てるべきと言及されたのは恐らく初めてである。
 大多数の幹部・党員、首都ハノイの人々は、第13回全国党大会の政治報告草案に同意し、高く評価した。人々は、政治報告草案の構成は厳密でロジカルであり、内容は短く、簡潔で、高い普遍性と包括性が表されており、基本的に党の知恵を結集し、厳密、厳格に準備が進められていると述べた。
 特に、第13回全国党大会政治報告草案は、課題や脆弱な点について適切かつ率直に評価しこれを認めた。また、経済社会開発戦略、政治的安定の維持、国際統合の推進における5年、10年、更にそれ以降の各段階に向けた長期的、具体的、かつ広範囲の視野を持った全体方針が打ち出された。
 中央理論評議会筆頭副議長であるフン・フー・フー博士は、「今回の文書草案には多くの新たな点がある。それは、長年に渡って私達自身が創造したもののみではなく、各国の成功体験からも継承しており、客観的に求められたものである。注目すべき新たな点は今回の党大会のテーマである。以前はただ『清廉で強固な党建設と綱紀粛正』とのみ記していたが、今回の大会のテーマでは『清廉で強固な党と政治システムの建設』が提言された。
 この様に、党、祖国戦線、そして各政治社会組織を含む全ての「政治システム」の言葉を加えた。党は(政治システムの)構成員でもあり最高指導勢力でもある。この追加を通じて政治システムにおける党の役割が強調された」と述べた。
 中央理論評議会事務局長兼常任委員であるグエン・ヴィエット・トン博士も、党建設と第12期党規約の履行に関する個別の報告箇所があることは、第13回全国国党大会の新たな点であると指摘している。
 トン博士は、「党大会の中心的報告と位置づけられる政治報告の柱は、党建設に関する10の任務である。党建設の重要性から始まって、第13回全国党大会で決定される党中央執行委員会は中心的報告に加えて、党建設業務と党規約履行に関する専門テーマの報告を行う」と強調した。
 このことは、第13回全国党大会が党建設の役割を最重要と位置づけていることを表している。
 注目すべきは、今回の政治報告草案における大きな項目は2つあり、1つは人間文化、1つは社会について述べていることである。具体的には、政治報告草案は社会保障と社会福祉について強調している。
 ここで、社会保障、社会福祉において社会主義の優越性を見いだすことができることは新たに強調される点である。このことは大規模な感染症のパンデミックへの対処を通じて理解される。
 文化に関して、フー博士によると、党の文書において国家価値体系の確定と構築に焦点を当てるべきであると言及するのはおそらく初めてとされる。我が国には数千年の歴史があり、総括し構築することが必要な価値が数多くある。これが文化の分野に関する新たな点である。
 同じ考え方に立って、人民軍デジタル新聞の編集室長であるグエン・ヴァン・ミン大佐は、第13回全国党大会の政治報告草案の中で、ベトナムの文化的価値とベトナム人の人間力を構築し、これを発揮するという非常に包括的な課題に言及されていると述べている。
 ミン大佐によると、文化の発展に関する諸問題は特に重要であるとされる。しかし、ミン大佐は、草案が各機関、組織の文化や文化的基準の構築の問題に言及していることは新たな点であるものの、地域社会での対処や行動の仕方といった行動文化の構築に関しては未だ明確にされていないとする意見を述べた。
 実際、現在の地域社会における行動文化には問題点が多く、社会全体の認識や意識に影響を与えている。各機関、組織における行動文化は、社会文化の一部に過ぎない。地域社会の行動文化が変えられるならば、社会全体の文化も変わるだろう。
 そのため、ミン大佐は、政治報告草案に地域社会での行動文化の構築と、それに伴う実行すべき各種解決策に関する事項を加える必要があると提起した。これは、行動文化の構築と向上のための鍵でもあり、より良い解決方法がなければ目標を実現するのは困難なのである。
 レ・ティ・トゥイ・ズオン女史(ハノイ文化大学、文化観光学士)は、文化とは、道徳や生活態度、精神や品格における真、善、美に関する価値を反映した行動の中での価値や美しさ、繊細さであると意見を述べた。
 文化は国家発展の基礎と尺度を構築する重要な要素の一部である。特に、他国にも視野を広げると、映画産業や音楽産業の発展は国内における文化的娯楽サービスの需要を増やすだけでなく、大きな利益をもたらし得る高い輸出能力を有している。
 そのためズオン女史は、草案は、魅力的な投資メカニズムを持ちすべての参加者全員を引き込む文化産業の発展についてより明確にして、かつこの内容を草案に加えることを通じて、国のイメージ宣伝に役立て、国際場裡における国の地位を向上させるべきであると述べた。

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( 翻訳者:内海沙姫 )
( 記事ID:5565 )