日本のマスコミ、菅首相のベトナム訪問を大きく報道
2020年10月20日付 VietnamPlus 紙
カントー市人民委員会と丸紅グループによる第2オモン火力発電所整備プロジェクトに対する投資協力に関する覚書の調印式に立ち会うグエン・スアン・フック首相と日本の菅義偉首相
共同通信は、「日本とベトナムの指導者、経済協力を確認」という見出しで、ハノイでの会談で菅首相とグエン・スアン・フック首相が両国の経済協力を確認したと報じた。
10月19、20日、日本のマスコミは立て続けに菅義偉首相のベトナム訪問の様子を報道した。
共同通信社は19日、ハノイでの会談で菅首相とグエン・スアン・フック首相が二国間の経済協力、さらには、地域の安全保障の確保について確認したと報じた。
菅首相とグエン・スアン・フック首相は二国間の定期便の運航を早期に再開し、両国のビジネス目的での往来について、新型コロナウイルス対策をしっかりと行うことを条件に14日間の隔離を免除する「ビジネストラック」を実現させることで合意した。
一方、グエン・スアン・フック首相は日本のベトナムへの投資を積極的に支援すると伝えるとともに、両国関係がより強化されることへの期待を表明した。
日本は新型コロナウイルスによるリスクを軽減するためサプライチェーンの多様化を目指している。日本政府は東南アジアに生産拠点を移転させる企業に補助金を支援している。
[関連記事:菅義偉首相、日越大学の学生と懇談]
これまでに補助金の支給対象に選定された30社の企業は、医療設備や除菌ウエットティシュの生産企業から自動車のエンジンの部品を生産する企業まで広範囲の分野にわたっており、その半数がベトナムに生産拠点を設立する予定だという。
NHKによると、会談で菅首相とグエン・スアン・フック首相は二国間関係や地域の問題にについて意見を交わした。双方は日本とベトナムが経済関係を推し進めていくことを確認した。
新型コロナウイルスの感染が依然続いている中で、両国は、マスクやその他の物資の日本への安定した供給源を確保するため、サプライチェーンを強化していくことで合意した。
その他の合意には、両国間のビジネス目的の短期訪問や航空便の再開、日本で困難に直面しているベトナム人の留学生や技能実習生への支援などが含まれている。
南シナ海関連の問題について、両国の指導者は、平和・安定・航海の自由を維持するためにも、武力の使用ではなく、平和的な方法で紛争を解決することの重要性を再確認した。
「菅首相、法の支配の確立に向け、ASEANを支援していくと約束」という見出しの他の記事では、菅首相は、地域における法の支配の原則を確立できるよう、日本はASEAN各国への支援を強化していくことを確認した。
菅首相はハノイの日越大学で演説し、日本とASEANは共に平和で繁栄した未来をつくっていけると強調し、また、日本の「自由で開かれたインド太平洋」構想と「インド太平洋に関するASEANアウトルック」は多くの共通点を有すると述べた。一方、日本は、質の高いインフラ整備への支援やサプライチェーンの強化、データの使用における国際的なルールの整備などを含め、ASEAN諸国との経済協力を推進していくと強調した。
菅首相は、初の外国訪問先としてベトナムとインドネシアを選び、自らの対外政策におけるプライオリティを示した。
この記事の原文はこちら
( 翻訳者:堀春佳 )
( 記事ID:5578 )