鉄道発展戦略に関する政府常務会合
2020年10月28日付 VietnamPlus 紙
中部地方に上陸した台風9号について速報するグエン・スアン・フック首相
中部地方に上陸した台風9号について速報するグエン・スアン・フック首相

 グエン・スアン・フック首相は、ベトナムは長さ3000キロを超える海岸線を有し、鉄道システム、特に南北高速鉄道システムの発展は極めて必要であると強調した。

 グエン・スアン・フック首相は10月28日午後、政府本部で政府の常務会合を主宰し、2020年までのベトナム鉄道交通運輸発展戦略および2050年までのビジョンに関する党政治局の第27号結論(2008年8月17日)の実施10年間の総括について政府党幹事委員会が党政治局に提出する報告への意見を求めた。
 グエン・スアン・フック首相は会合で、台風9号は非常に大型と予想されているが、幸いにも陸地に近づくほど台風の規模は小さくなっていると述べた。台風の強さが弱まったことと、特に事前の台風対策が注意深く徹底的に準備されたおかげで、これまでの被害は大幅に減少している。
 フック首相はまた、この大型の台風に対して決して主観的に判断しないよう強調するとともに、台風が通過した後も吹き返しの風が中部各省に大雨をもたらす恐れがあり、特に中部各省はこれまでにかなり深刻な大雨と洪水の被害を受けていることから注意するよう述べた。各中央省庁、部門、地方当局は人民の生命と財産の保護に最大限集中するようにし、また、タイムリーな救難救助対策を講じる必要がある。
 会合の本題に関し、2020年までのベトナム鉄道交通運輸発展戦略および2050年までのビジョンに関する党政治局の第27号結論の実施に関する交通運輸省の報告によると、2008年、政府は2020年までのベトナム鉄道交通運輸発展戦略および2050年までのビジョンを承認している。
 それをもとに、2009年、交通運輸省は2020年までの鉄道交通運輸発展総合計画および2030年までのビジョンを首相に承認を求め提出している。これまでに、鉄道インフラはメンテナンスが行われ、都市鉄道システムはハノイ市とホーチミン市で投資が拡大されている。

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 会議の終わりに、グエン・スアン・フック首相は、党政治局の第27号結論の実施を強調し、これまで、ベトナムの鉄道システムは良好な変化を遂げており、特に都市鉄道システムには投資の関心が寄せられていると述べた。ホーチミン市とハノイのいくつかの都市鉄道路線は近く稼働予定である。南北鉄道システムは保全、改修が行われ、輸送需要の一部を担っている。
 しかし、フック首相は、党政治局第27号結論の通り、ベトナムの鉄道システムは一般的に時代遅れであり、国の発展に役立つよう、改修したり、新たに整備したりする必要があると評価した。よって、既存の鉄道システムは、ラオカイ-ハノイ-ハイフォン・ルートのように、改修やアップグレードする必要がある。
 同時に、都市鉄道システムも、まず第一に、交通渋滞を解決するためにもハノイとホーチミン市において、計画に従い、引き続き実施していく必要がある。
 さらに、中部高原地帯と中部地方およびホーチミン市、そして、ホーチミン市と南西部(メコンデルタ)とを結ぶ鉄道システムの発展の方向性を研究する必要がある。
 フック首相は、メコンデルタ地域の人口は約2000万人で、輸送される商品の量はとても多く、道路輸送だけに頼っているわけではないと述べた。したがって、鉄道システムを拡大するための空間は非常に大きい。
 フック首相は、ベトナムは長さ3000キロを超える海岸線を有し、鉄道システム、特に南北高速鉄道システムの発展は極めて必要であると強調した。したがって、そうした方向性に沿ったプレFS(予備実行可能性調査)は、党政治局および国会に提出するため、慎重に準備する必要がある。

 フック首相は、交通運輸省に各報告の作成に向け準備を行うよう要請し、戦略や各報告の作成には、鉄道システムの発展に適切な技術の選択などの問題に注意を払うとともに、新たな発想も必要であることにも留意するよう述べた。
投資比率に加え、審査評議会が選択できるよう比較案を提示する必要がある。投資資源については、公共投資を削減する必要がある一方で、国の重要なインフラ案件のための投資資源を確保する必要がある。
 フック首相は、国家予算やPPPなどいくつかの投資形態に同意した上で、優先的に選択されるべき投資の方向性としてはPPPが最善であると述べた。 それによると、投資誘致のためPPP のシステムを改善し、投資期間を想定できるようにしなければならない。
 フック首相は、戦略の重要な点として言及しなければならないのは、これらのプロジェクトを実施するための敷地、土地を主体的に準備することであり、問題になってから対処するようなことがないよう指導するとともに、今後の発展の余地を広げるためにも、国際鉄道システムとの連携も準備する必要があると留意した。
 そうした精神の下、フック首相は交通運輸省に対し、2030年までのベトナム鉄道の発展に向けた戦略、スキーム、プランおよび2050年までのビジョンの完成を要請した。大局的な精神では、鉄道部門を強力に改革し、実行可能な計画を打ち出すことである。具体的には、特に戦略のバックボーンとされる南北高速鉄道システム、そして他の地域や省を接続する鉄道の支線網の整備である。
同時に、ベトナムの鉄道システムを発展させるためのメカニズム、政策、解決策を提案する必要がある。

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( 翻訳者:八木澤研人 )
( 記事ID:5623 )