日本で働いているベトナムの看護師・介護福祉士は、高い評価を受けている
2020年11月12日付 VietnamPlus 紙
日本に働きに行く前に日本語を学ぶベトナム人看護師たち
日本の看護師国家試験を通して、ベトナムの看護師・介護福祉士志願者は、他の国の看護師・介護福祉士に比べ、その能力がずっと高いことを示した。
日本で働くベトナムの看護師・介護福祉士志願者は、日本の病院や高齢者介護施設においてその勤勉で熱心な働きぶりが高く評価されている。志願者の専門的知識や日本語の習熟度は、日本人の看護師・介護福祉士が行う仕事を担当することができるレベルのものだ。
この情報は、今朝(11月12日)ハノイで外国労働管理局(労働傷病兵社会省)によって開催された「ベトナム・日本経済連携協定(VJEPA)に基づいて日本で働く看護師・介護福祉士志願者派遣協力プログラム実施(2012年から2019年)の総括」会議で日本側の代表者が認めたものである。
日本で働く看護師・介護福祉士派遣プログラムは、ベトナム政府・日本政府が結んだベトナム・日本経済連携協定に基づき2012年から実施されている。実施からの7年間、外国労働管理局(労働傷病兵社会省)は在ベトナム日本大使館や各協力機関と連携し、1670名の志願者を選出して8期の看護師・介護福祉士に日本語教育をおこなってきた。これらの志願者のうち、7期1340名は、すでに日本の病院や高齢者介護施設で働くために日本に派遣されている。
労働傷病兵社会省グエン・バー・ホアン次官は次のように述べた。「日本は過去も現在もベトナムが労働者を派遣している重点的な労働市場の一つである。中でもベトナム・日本経済連携協定に基づく看護師・介護福祉士の派遣は、外国へ働きに行くベトナム人労働者の派遣活動における成功点と見なされており、大きな効果をもたらし、二国間の労働協力関係の拡大にも寄与している」。
実施から7年、このプログラムは、契約満了前に投げ出してしまった志願者の存在や、日本で日々増加しているベトナムの看護師・介護福祉士の需要に対して選出数が足りないといった課題もある。しかし、このプログラムの主たる目標は、日本が定めたある一定の業務期間後に、日本に行った看護師・介護福祉士は看護師・介護福祉士国家試験に合格しなければならないということである。
日本の看護師国家試験を通して、ベトナムの看護師・介護福祉士志願者は、他の国の看護師・介護福祉士に比べ、その能力がずっと高いことを日本の国家試験の合格率が非常に高いことで示している。ベトナムは看護師の志願者が37パーセントで介護士の志願者は91パーセントであるのに対し、他国からの志願者は看護師で10パーセント程度、介護士で30パーセント程度に留まっている。
ベトナムの看護師・介護福祉士志願者は、受け入れ先の各機関で、その勤勉で熱心な働きぶり、専門的知識・日本語能力や、日本人の看護師・介護福祉士が行う仕事も担当できることが高く評価されている。
そのため、各受け入れ機関のベトナム人看護師・介護福祉士の受入れ需要人数は、選出され研修を受ける毎年の志願者の人数を常に上回っている。現在、日本の医療機関は、ベトナムからより多くの看護師・介護福祉士を受け入れることを望んでいる。
在ベトナム日本大使館林一等書記官は次のように述べた。「日本の病院や高齢者介護施設の多くがベトナムの看護師・介護福祉士を高く評価しています。国家試験の合格率が高いことからも、また、看護師・介護福祉士志願者が働いている各機関からの評価が高いことからも、各機関の連携や両国政府の支援の努力、日本語研修機関による教育の努力が伺えます。日本政府はこのプログラムの成果を非常に高く評価しています」。
ベトナム・日本経済連携協定のプログラムの成功は、プログラムの改善をすぐに行えるよう事業実施中に両国が常に状況を更新して通知することによるものである。
現状の傾向から、各受け入れ機関が志願者の受け入れ人数を増やしていくことが予想される。現在、志願者は毎年一定数しか対応できておらず、各機関の求める人数に対応できていない。こうした状況を前に日本側は、制度の改定を打ち出し、志願者にとっての魅力をより高めてきた。
会議において、林書記官は、両国がより積極的になり、採用がより順調になり、より多くの日本で働く志願者を確保するための新たなアイデアを打ち出していくことを望んでいると述べた。
ベトナムはASEAN諸国の中でインドネシア、フィリピンに次いで三番目に日本に看護師・介護福祉士を派遣する合意があった国だ。このプログラムに応募するには、選出され日本に派遣される前に、ベトナム国内で12カ月の研修を受け、日本語能力試験のN3以上に合格しなくてはならない。選出され日本に派遣された後、志願者は国家試験を受けることができるようになる。この試験に合格後、長期的に日本に滞在することが可能になり、看護師は13万~14万円(2800万~3000万ドン相当)の月収、介護士は14万円~15万円(3000万~3300万ドン相当)の月収を受け取ることができるようになる。給料に加え、志願者は仕事の成果に応じて相応の手当を受け取る。
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( 翻訳者:田中佑佳 )
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