シンガポール紙:RCEPは第37回ASEAN閣僚級会議の焦点
2020年11月12日付 VietnamPlus 紙
シンガポールのパシル・パンジャン港で貨物コンテナーの積み下ろし
シンガポールのパシル・パンジャン港で貨物コンテナーの積み下ろし

 記事によると地域貿易協定の署名はASEANの今年の主な目標であり、今後2年間地域の経済回復を促進する助けとなるであろう。

 ベトナム通信社シンガポール特派員は、11月12日、ストレーツ・タイムズ紙に対し、地域包括的経済連携協定(RCEP)が、ASEAN議長国であるベトナムの主催により11月12日~15日にオンライン形式で行われる第37回ASEAN閣僚級会議での焦点となるだろうと語った。
 記事によると、地域貿易協定の署名は今年のASEANの主な目標であり、これは今後2年間の地域の経済回復を促進する助けとなるだろう。
 署名されたら、昨年離脱を決定したインドの参加がなくとも、RCEPは世界最大の貿易協定となる。
 RCEPは現在、ASEAN加盟国の10か国とともに中国、日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランドの全15か国を有し、RCEPの経済は世界GDPの約1/3を占めている。
 ASEANだけでも人口は6億4000万人近く、総GDPは2兆5700億ドルに及び、2030年には世界で4番目に大きい経済になると予測されている。
 インドネシアの高級貿易官僚であるイマン・パンバグヨRCEP貿易交渉委員会主任は、ASEANと各貿易パートナー間の自由貿易協定合意により、参加国はサプライチェーンが構築された地域で今後2年間の経済回復が促進されることを望んでいる、とストレーツ・タイムズ紙に語った。
 イマン・パンバグヨ氏は、多国間貿易システムに対する信用が低く一部の国家間では貿易緊張が続き、保守主義が高まりCOVID19急性呼吸器感染症の影響がある中で、RCEPへの署名は、地域の国々が楽観的であり雇用に関して将来的な方向性を持っていることを世界へ発信する1つのメッセージであると述べた。グローバルバリューチェーンにおいてより強い役割を果たすため、地域経済統合の深化と拡大を図る。
 スケジュールによると、ASEANのリーダーたちは、11月12日に中国、インド、日本、韓国との閣僚級会議に参加する。
 ASEAN・日本閣僚級会議は、ASEAN緊急医療・新興感染症センター(ACPHEED)の設置に立ち会う。ASEAN女性リーダー閣僚級会議も11月12日の夜に行われる。
 ASEANのリーダーたちは11月14日に、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランドとの閣僚級会議に出席するとともに中国、日本、韓国とのASEAN+3閣僚級会議にも出席する。東アジア閣僚級会議(EAS)も同日開催される。
 EASはASEAN加盟国の10か国とオーストラリア、中国、インド、日本、ニュージーランド、韓国、アメリカ、ロシアの主要8カ国のパートナーが参加するフォーラムで、アジア太平洋地域に影響を及ぼす政治や安全保障、経済問題について協議する。
 それに先立ち、シンガポールのヴィヴィアン・バラクリシュナン外相は11月10日、個人のフェイスブック上の投稿の中で、新型コロナウイルスに関連する多くのイニシアティブの草案が作られ、第37回ASEAN閣僚級会議で署名することに合意したと述べた。
 これらの取り組みはポストコロナ時代の地域の回復を形成するのを助けるだろう。

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( 翻訳者:須賀麻莉子 )
( 記事ID:5634 )