国営ベトナム通信社が選定した2020年ベトナム10大ニュース
2020年12月25日付 VietnamPlus 紙


1.中央直属各党支部党大会開催の成功、第13回全国党大会に提出する各文書の完成と人事の合意
 党政治局の指示を実施して、中央直属党支部の全67支部は、2020-2025年任期の党支部大会を直近の3任期よりも早く、規定と質を確保しつつ首尾よく開催した。
 中央が年内に開催した3つの総会の後、党中央執行委員会は、全党、全人民から寄せられた意見を受入れ、第13回全国党大会に提出する各文書を完成させ、人事について大勢の合意を得た。

2.ベトナムはCOVID-19の大流行の制御において世界の優等生である
 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が侵入した直後から、党と国家の指導者は、「敵と闘うように感染症と闘う」と定め、「人々の健康と命を守る」ために「阻止・発見・隔離・地域を封鎖して撲滅・効果的な治療」との方針を断固として実現してきた。2020年12月24日までの集計でベトナムは1433人の感染者を記録し、1281人が回復した。
 治療での功績に加え、ベトナムは2月からSARS-CoV-2ウイルスの分離に成功し、12月下旬には人体へのワクチン投与治験も始めている。

3.ベトナムの多国間外交において多くの重要な功績
 「結束と主体的適応」の精神に則り、ベトナムは第36回および第37回ASEAN首脳会議と関連する首脳会議をオンライン形式・半オンライン形式で開催し、成功を収めた。第37回ASEAN首脳会議では、これまでのASEAN会期の中で最多の80以上の文書が採択された。その中にはRCEP協定(地域的な包括的経済連携協定)が含まれる。
 国連安全保障理事会の非常任理事国として、ベトナムは国連とASEANの連携に関する会議を初めて主催し、毎年12月27日を国際疫病対策の日と定めた。
 
4.世界的に景気が著しく後退する中、GDPが成長
 2020年、ベトナムは2-3%のペースで国内総生産(GDP)が成長した数少ない国の1つであった。
 ベトナム経済は以下のような輝かしい点を記録している。◆200億ドル以上の記録的な貿易黒字、◆150億ドル近くの総登録資本を伴う2500件の海外からの直接投資を誘致、◆新規設立された事業と営業再開した事業が前年比0.9%増の約18万件、◆2011-2020年の中で公共投資の支出が最も増加し90%以上に達した、など。

5.中部での深刻な暴風雨、洪水、土砂崩れにより249人が死亡・行方不明に
 2020年10月から11月にかけて7個の台風が中部地方に続けて上陸し、かつてない強さと長さの大雨を引き起こした。広い範囲にかけて洪水が起き、249人が死亡・行方不明となった。約5万ヘクタールの稲や作物が損害を受け、14万9000ヘクタールの森林が影響を受けた。
 特にザオチャン第3水力発電所(トゥアティエン=フエ省)、ナムチャーミー水力発電所とフオックソン水力発電所(クアンナム省)で起きた激しい洪水と恐ろしい土砂崩れは多くの死者と行方不明者を出し、この地域に甚大な損害をもたらした。

6.不正を働いた多くの幹部を厳正に処理、規制し続ける
 2020年、党中央執行委員会、党政治局、党書記局、党中央監査委員会は、汚職やネガティブな事案に関連する不正行為に関して、中央の管理下にある多くの幹部(2名の現職党政治局員・1名の元政治局員、現職・前職合わせて5名の党中央委員を含む)に対し厳正な処分を行った。
 ハイタイン社や海軍、モビフォン通信総公司に関連した事件などいくつかの非常に重大な事案、特に重大で複雑な事案は集中的かつ迅速に調査が行われ、処分された。

7.国家デジタル化プログラムの躍進
 「2025年までの国家デジタル化プログラムと2030年までのビジョン」はデジタル政府・デジタル経済・デジタル社会を発展させつつ、グローバルな競争力を持つベトナムのデジタルテクノロジー企業を形成するとの複合した目標を掲げている。
 政府は、ベトナムがテクノロジーを使用して近道し、先回りし躍進的に発展して今後5年で強力なテクノロジー国家となれるように、”Make in Vietnam” をベトナムのテクノロジープラットフォームとして、デジタル化へ移行することを決定した。

8.教育・訓練部門で初めて複数の教科書を採用
 2020-2021年度の小学校1年生を対象とする新しい普通教育プログラムが実施され、ベトナムは初めて1つの課程に対して異なる複数の教科書を採用した。教科書編纂の社会化政策を実現し、教科書出版における独占が解消された。
 しかし教科書の値段の高さや、いくつかの新教科書の中の言語資料の使用と選択が適切ではない問題が世論の不安を引き起こしたことから、教育訓練省は意見収集と調整を続けた。

9.世界で初めて生体ドナーから手を移植した奇跡
 2020年2月24日、第108中央軍隊病院は生体ドナーから提供された手の移植手術に成功したと発表した。これは東南アジアで初めての四肢移植であり、生きているドナーから提供された世界初の移植である。
 過去、ホーチミン市子ども病院は結合双生児、チュック・ニーちゃんとジヨウ・ニーちゃんの分離手術を成功させ、2人の子供が自らの足で独立して人生を歩めるように手助けした。

10.ダックノン地質公園がUNESCOの世界ジオパークネットワークに加わる
 2020年7月7日、国連教育科学文化機関(UNESCO)はダックノン地質公園が世界ジオパークであると認定した。
 全長1万m以上の50近くの洞窟や火口、滝などの約65の地質遺産・地形遺産からなるダックノン地質公園は、生物学的多様性の特徴の価値を留め、先史時代の人々の活動の痕跡と同様に文化・地質・自然の独特さも留めている。

 国営ベトナム通信社は、2020年の10大ニュースとして、中央直属党支部党大会開催の成功と、第13回党大会に提出する文書の完成と人事の合意、COVID-19の大流行の収拾においてベトナムが世界の優等生であることなどを選定した。

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( 翻訳者:山崎瞭子 )
( 記事ID:5742 )