空軍の士官、兵士たちが多数逃亡している
2021年05月03日付 その他 - ミャンマーナウ 紙
ヤンゴン管区軍司令部の空軍記録局で勤務しているアウンゼヤー軍曹
軍が政治に関わっている事を嫌い、クーデターに納得いかない兵士たちが軍に逆らい去って行った―。
空軍の将校、兵士が多数逃亡していて合計約80人いると、市民不服従運動(CDM)に参加している大尉の階級を持つ将校の一人が、5月3日の午後ミャンマーナウに語った。
タダウー、ナムサン、ミッチーナー、パテイン、ミンガラドンとタウングー空軍基地司令部所属の将校、兵士たちが3月から逃亡し続けており、今日まで連絡が無いと彼は述べた。
「CDMだと表明はしていない。そのまま逃亡した。その数は80くらいはいた」とその大尉は話し、将校3人を含み、残りの人々は別の階級であると述べた。
空軍参謀本部は兵士80人を脱走兵として発表していると、CDMに参加している国軍(空軍)のアウンゼヤー軍曹が4月11日に本誌に語った。
ヤンゴン管区軍司令部空軍記録局に勤務しているアウンゼヤー軍曹は4月上旬からCDMに参加していて、現在は安全な場所に避難していると分かった。
「はっきり言って、当初から私は気に入らなかった。私は自分本来の仕事をすることを好む。兵士なら兵士の仕事をせよ。あれやこれや、何でも熟せるかのように政治に関わり、自分がやらねば国は良くならないといった類、初めから見ていられない」と空軍から離反したアウンゼーヤ軍曹は話した。
空軍で勤務している将校、兵士が逃亡していることに関して、アウンゼヤー軍曹にミャンマーナウが5月3日の午後、重ねて連絡をとって質問したところ、「2021年に逃亡している全ての人々を印刷して、写真とともに空軍本部に掲示してある」と彼は述べた。脱走兵の振りをして軍に侵入してくるのを恐れ、そのように張り出してあること、毎日整列時に姿が見つからない場合は 許可なく約束を破った名簿に名前を連ねて、21日経過したら脱走兵名簿に名前を載せることになっていると彼は述べた。
軍事クーデターを気に入らないと、全国にある空軍基地本部から脱走している隊員は合計80人余りいて、空軍参謀本部(略称kakalay、カカレ)が4月9日に文書で発表していることを、ミンガラドン空軍基地本部の兵士一人も4月10日にミャンマーナウに話した。
「私は軍事クーデターの前に逃げてきた。我慢の限界だった。私は工業の研修を終えている。空軍では箒で掃いて、ごみ収集のみ行っていた」とミンガラドン空軍基地本部(略称dalakha、ダラカ)に勤務していたその兵士は語った。
軍のクーデターから2か月余りの間に、空軍から脱走した兵士は、ミンガラドン、メイティーラ、マグウェーと他の空軍基地所属であること、脱走兵の多くは兵士の階級で、軍曹も含まれていると彼は語った。
空軍に2年以上勤務している25歳の上記の兵士の個人番号と名前は彼の安全の為にここでは明らかにできない。
「国の資金を不正に流用して燃料を盗み出していることついても話したい。ダラカには現在、ミグ29(戦闘機)はない。おんぼろのF-7(中間戦闘機)とY-8(航空輸送機)があるだけだ。毎日、燃料の密売買が少なくとも[三菱]キャンタートラック3台分だ」と前述の兵士が語った。
ダラカと略称で呼ばれるミンガラドン空軍基地本部で、航空機燃料の密売と他の横領に関わっている人間は工業隊の隊長で中佐のチョーミンタイッであり、彼の助手は地上物資管理を担当する下士官チョーウィン少佐であるとその兵士が語った。
「軍には全く正義がありません。兵士たちは完全に抑圧されている。ダラカの官舎(独身寮)を見に行ってください。雨もりさえする。航空機燃料を密売して得たお金で米俵と油缶(食用油)を、ティンガンジュンにある空軍参謀長の息子(マウンマウンチョウ将軍の息子が住んでいる家)に届けなければならないことがあった。シェピーターにある空軍司令官のニョトゥンアウンの家にも届けたことがある」と彼は語った。
「空軍が使用している戦闘機や輸送機、ヘリコプターのほとんどは古いものだ。国軍の最高司令官であるミンアウンフライン上級大将は、真新しいジェットエンジンの航空機を使用していた」と彼は述べた。
ミャンマーナウ 2021/5/3
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( 翻訳者:浅川将輝 )
( 記事ID:5901 )