VinFastがASEAN NCAPから贈られた賞はどういう意義があるか?
2021年02月19日付 VietnamPlus 紙


VinFastがASEAN NCAPから贈られた賞はどういう意義があるか?


VinFastは、第4回グランプリアワードにおいて、ASEAN新車アセスメントプログラム(ASEAN NCAP)から、主要な国際賞である「安全への取り組みが高い新車ブランド」を授与され、印象的な「春の開幕」を果たした。



VinFastは、ASEAN NCAPから授与された「安全への取り組みが高い新車ブランド」を以て、顧客を惹きつける自動車会社としてのリーダー的地位を引き続き発揮し、顧客を中心に据えて安全性を重視していく。

安全な自動車会社としての立ち位置

昨年の2月16日(旧暦丑年5日)、第4回グランプリアワードにおいて、ASEAN新車アセスメントプログラム(ASEAN NCAP)から、主要な国際賞である「安全への取り組みが高い新車ブランド」を授与され、印象的な「春の開幕」を果たした。

これは、世界をリードする一流の新車アセスメントプログラムによって、製品が4つ星以上のASEAN NCAP安全認証を取得した自動車メーカーに授与される賞である。

以前、2019年10月に、VinFastは発売直後から市場で注目を集める現象を引き起こし、Luxの2モデルで(最高評価の)5つ星、Fadliで4つ星の評価を受けた安全証書を取得した。

これは、ベトナム人によって製造された自動車について、欧州レベルの品質と国際基準の安全性が保証されたものと見なされる。

自動車の専門家であるレー・ト・フー氏によると、ASEAN NCAPの「安全への取り組みが高い新車ブランド」を受賞する以前、自動車の発売当初から、VinFastは安全な自動車会社として位置付けられていた。

「価格を維持してブランドイメージを構築する自動車会社もあれば、エンターテインメント技術に注力する会社もある一方で、VinFastは、安全性を一番に優先する独自の企業戦略を選択しています。安全性は自動車のような高速で強力な輸送手段のコアバリューであると同時に、生活の質が徐々に向上するにつれて顧客がますます関心を寄せる要因でもあるため、このことは賢明な選択と言えます」と、フー氏は分析する。

専門家の意見でも、VinFastにとって、ASEAN NCAPの認証が単なる「宝飾品」ではなく、顧客に対し各製品の品質と安全性の責任を負う自動車メーカーであることのコミットメントであることが時を経て証明されている。そのコミットメントは、VinFastによって絶対的に遵守されている。各製品はすべて、正式に公道に出る前に国際的な安全基準を満たさなければならない。

「ビジネスにおいて、信頼はゴールド(金)よりも重要です。ASEAN NCAPからのこの賞は、VinFastが、いつでも変わらず信頼を維持していることの証拠です」とフー氏は言う。

約2年前に、「顧客中心」という異なる経営戦略とともに、卓越した品質と安全性によって、VinFastは新興の自動車会社から41,000台以上を売り上げ、業界で主導的な地位に登り詰めるまで2年に満たない。

VinFastの「新風」により、ベトナム人は自動車に対する考え方を変え、同時に顧客の利益を最優先に追求するような市場の在り方へと変えた。

ベトナム車が世界に進出するための競争の優位性

ベトナムの市場では、ASEAN NCAPの認証は法的な拘束力を持つものではない。

「新参者」のVinFastが市場に参入する以前は、ASEAN NCAPは異質な概念であり、自動車メーカーにとっては「お高くとまっているもの」とさえ見なされていた。一方、顧客にとって低価格といつでも手放せるような高い流動性は、安全性が重視される移動手段の購入を検討する際の最優先の基準であった。

通常、どんな市場にいる企業でも、その市場の基準に従って製品が製造される。基準を超えるような製品を作るために、積極的かつ自発的にコストを上げる企業はほとんどいない。

しかし、自動車の専門家によると、VinFastにおいては、この慣行は破られ、顧客の安全が重要な基準であるようだ。

低価格を実現するために品質を犠牲にすることはせず、厳格な国際基準に準拠していることが、VinFastの先見性を体現している。

当初から、VinFastの考えはベトナムを越えて、地域と世界で最高の安全基準へと向かっている。

「受賞によって、安全な製品の面で、VinFastは東南アジアの自動車市場において足場を築きました」と、ASEAN NCAPの技術評議会で唯一のベトナム人審査官である、レー・フン・アイン博士は評価した。

実際、厳しい品質条件が要求される場である国際市場は、VinFastの目標である。

最近、世界的なスマート電気自動車会社になるというビジョンの発表とともに、同社は、その他の多くの機能はレベル4を持ちながら、レベル2〜3の自動運転機能を備えたスマート電気SUVを3モデル発表した。

このうち、2つのモデルは米国とカナダ、ヨーロッパに輸出される予定である。注目すべきは、品質の「宣言」として、これら3モデルについて、VinFastは、NHTSA(北米)、EURO NCAP(欧州)、ASEAN NCAP(東南アジア)などの世界的な自動車評価機関の最高の安全認証を引き続き獲得することを約束する、としている。

専門家によると、VinFastが宣言した目標は簡単ではないが、実現不可能なものでもない。

ASEAN NCAPの「認証」と「安全への取り組みが高い新車ブランド」の受賞は、意義深いものであり、VinFastに世界の顧客、特に厳格な安全基準を持つ市場として有名な米国に進出するための「ゴールデン・パスポート」が与えられたと見なすことができる。

「ASEAN NCAPを授与されることで、より優れたパッシブセーフティ技術であろうと先進安全サポートシステムであろうと、同様の安全技術を有しない競合他社と比較して、自動車メーカーに競争力が与えられるでしょう」と、ASEAN NCAPの事務局長兼会長代行のカイリル・アンワー・アブ・カシム博士は強調した。

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( 翻訳者:岡部紘平 )
( 記事ID:6055 )