パレッワ市内にいる戦闘避難民に対して、10月を最終期限として帰宅を求める文書をチン州の軍評議会が発表
2022年10月03日付 その他 - ナリンジャラ 紙
2022年10月3日
チン州パレッワ市の戦闘避難民に対し、10月末を最終期限として帰宅するよう求めた文書を、チン州社会問題担当大臣であるウー・タンシンが軍評議会傘下のチン州首相の代理として署名し発表したことがわかった。
避難民キャンプのある責任者は、「大臣はこの文書を、地域や村落の管理委員長を経由して発表した。チン州首相の代理である州社会問題担当大臣のウー・タンシンは署名し、8月10日付で発表したのだ。10月を最終期限として帰宅するよう指示した」と述べた。
2018年と2020年に、パレッワ郡でアラカン軍(AA)とミャンマー国軍の間で発生した戦闘によって、数万人もの民間人がパレッワ市内へ戦禍から逃れるために避難してきたと同氏は述べた。
現在まで、パレッワ市内の3ヶ所の避難民キャンプで、約5千人の戦闘避難民が未だ生活しており、彼らの住む村落は上ミーレッワ、下ミーレッワ、ケータ、ヨウワ、フナマダー、ブイーフー、レーラ、タテーゴウン、イェーマワを始めとする村落であると言う。
パレッワ避難民キャンプのある責任者は、現在、前述の避難民キャンプに住む避難民に対して、10月を最終期限として帰宅するよう、地区や村落の管理委員長を経由して通知書が発表され、圧力をかけるような発言があると話した。
チン州の首相代理として、社会問題担当大臣であるウー・タンシンが署名し発令した文書には、戦闘避難民は帰宅者のリストを作成し提出すること、なんとしても帰らなければならないこと、10月中に帰宅を終える必要があること、といった項目が含まれていると同氏は述べた。
「政府は避難民を家に帰そうとしている。今はバンバンと撃ち合っていて、私たちは安全ではないと感じている。どうすればこのように戦闘が起きている時に、帰ることができるのだろうか。今現在、キャンプの中には、目下の戦闘から逃げてきた人々がいる。誰も今のような状況で帰りたくはない。彼らが無理やり圧力を与えて帰らせるならば、私たちは従わなくてはならない。自分の家に帰りたい気持ちはある。しかし戦闘が再び起きている。地雷が爆発して、人々は負傷している。地雷を取り除いてもくれないため、村に帰ったら地雷がいきなり爆発するのではないかと心配している。以前のように焼畑なども、地雷のせいですることができない」と述べた。
ある避難民は、政府がパレッワ市内の避難民をそれぞれの自宅へ強制的に帰そうとしているが、村落付近一帯で地雷が除去されているかどうか、まだ知ることができないということ以外に、これから帰宅する村落の周辺でも戦闘が依然として起こっているのだと語った。
2021年にも政府が、避難民キャンプから強制的に帰宅させ、帰宅した家族に対して補助金を支給したことがわかっている。
パレッワ市内に逃げてきたある避難民は「以前は補助金が渡されていた。今、強制的に帰宅させている人々に渡すのか渡さないのか、まだ知り得ない。避難民キャンプを追われたら、帰らなければならないのだ。自分の命が失われることを恐れない人はいない。今は、政府が帰宅させていると聞いた。避難民キャンプを見たくないとも言っているそうだ」と語った。
現在は、パレッワ市内にいる避難民に、国連世界食糧計画(WFP)が一週間分の食料として米と油を週に一回支援していると避難民たちが話している。
パレッワ郡では現在、AAとミャンマー国軍の間で戦闘が発生しているため、アバウンダー、イェーマワ、タテーゴウン、フナマダーなどの村から数千人もの人々が最近パレッワ市内とラカイン州チャウトー市に避難しているという事もわかっている。
避難民たちは、再び戦闘が各地で発生している現在、ラカイン州の避難民に対しても州の軍評議会から自宅に帰るよう圧力がかかっていると話している。
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( 翻訳者:YA, MH, KF, HM )
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