新たなオミクロン変異株は2,3週間後に感染拡大の予想、国民議会は断食明けの時期に感染への警戒を促す
2023年04月19日付 Kompas 紙
バタム島空港の帰省客
JAKARTA, KOMPAS.com -
ジャカルタ、kompas.com 配信ー
国会第9特別委員会のメンバーである国民信託党のサレー・ダウライ氏は、新たなオミクロン変異株2例の感染を確認し、国民に対して新型コロナウイルスXBB1.16系統、別名「アークトゥルス」オミクロン変異株の国内での感染拡大への警戒を促した。
同氏は今年の断食明けに伴う人々の移動について懸念を示している。
「常に警戒を怠らないように国民に要請する。とりわけ断食明けが迫って、人々の外出が必ず急増するだろう。また、断食明けに帰省をする国民も増えるだろう」と、去る4月17日、同氏は説明を求められた際に述べた。
同氏によると、オミクロン株である以上、ウイルスは人混みや繁華街で非常に広がりやすい。
よって、同氏は人混みや繁華街への不要な外出を避けるよう求めた。
「そのほかにも、健康を守るための決まりの順守が依然として求められる。手洗い、ソーシャルディスタンス、マスクの使用、健康的な生活習慣を守ることが最重要であり、実践する必要がある」と同氏は述べた。
「ましてや、この新型コロナウイルスの感染拡大がいつ終わるのかは未だ定かではない。現在までWHOのパンデミック宣言はまだ撤回されていない」と同氏は続けた。
一方、同氏は他の政党や政府に対し、オミクロン変異株「アークトゥルス」に関する国民への伝達、情報提供、教育を強化するように呼びかけた。
国民信託党会派の議長である同氏は、政府は十分な医療設備を準備して感染者を治療しなければならないと述べた。
「すべての関係者は油断してはならない。なぜなら市民の健康の保全には全ての関係者の協力が大きく影響しているからだ」と同氏は付け加えた。
オーストラリアのグリフィス大学の免疫専門家ディッキー・ブディマン氏は、その新しい変異株の影響は約2、3週間で見えてくると予測する。
アークトゥルス変異株は比較的新しいので、その影響が感染リスクの高い人々に及ぶのが表面化するには、今後2、3週間かかるだろう」と、同氏は去る4月14日にKompas.comに対して話した。
同氏は、アークトゥルス変異株は決して以前の大きな波のように、新型コロナウイルスの新しい波は引き起こさないと予想する。なぜなら、社会の集団免疫はすでにより強くなっているからである。
その変異株はすでに、新型コロナウイルスに感染したことのある人々が再感染するケースを増加させると推測されている。合併症や基礎疾患のある人や高齢者、5歳未満の子供、公共施設で働く人々、ワクチンの未接種により免疫の低い個人などのように、感染リスクの高い人々は特にそうだ。
「そのリスクは社会の非常に脆弱な人々、つまり高齢者、合併症、5歳未満の子供や妊婦などの身体状態にある人にある」と同氏は説明した。
社会の集団免疫力は強まったとはいえ、同氏によると、社会が健康のプロトコルを適用しなければ、アークトゥルス変異株が新型コロナウイルスの症例の激増を引き起こす可能性が非常に高いという。
政府が小規模行動制限(PPKM)を取り消し、オープンな場所でのマスクの使用を義務付けていないことを考えると、この状況はますます危険性が高い。
したがって、人々は、少なくともマスクを着用し、こまめに手を洗う、健康を守るための決まり事を実施するという新しい習慣を始めることを自覚するよう呼びかけられている。
「個人や家族の衛生管理をどうするべきか、これは新しい行動にならなければいけない」と同氏は述べた。
それに劣らず重要なこととして、政府が社会での症例を検出するために新型コロナウイルスの検査を増やすこと、及び、ワクチン接種とブースター接種を加速することなどが期待されている。
「政府は特に、活動的な人々、仕事の移動の観点からリスクのある人々、高齢者や既往症などの身体的状態からリスクのある人々のために、ブースター接種を早める必要があり、ましてやまだ接種自体を受けていないならワクチン接種を受けることはさらに重要だ」と同氏は述べた。
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( 翻訳者:木村啓介 )
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