ヌサンタラ新首都庁長官の辞任で投資家の信頼低下、プラボウォ政権にも影響か
2024年06月05日付 Kompas 紙
去る3月14日、ヌサンタラ新首都庁(OIKN)の全国調整会議(Rakornas)が開催され、IKNのバンバン・スサントノ前長官がスピーチを行った。
去る3月14日、ヌサンタラ新首都庁(OIKN)の全国調整会議(Rakornas)が開催され、IKNのバンバン・スサントノ前長官がスピーチを行った。

ジャカルタ、KOMPAS.com配信 - エサ・ウングル大学の政治アナリスト、ジャミルディン・リトンガ氏は、ヌサンタラ新首都(IKN)庁のバン・スサントノ長官とドーニー・ラハユ副長官の辞任は、ジョコ・ウィドド大統領政権に政治的影響を及ぼす可能性があると評価した。

ジャミルディン氏は、投資家はIKN開発に対し今後ますます不信感を強めるだろうと指摘している。

「政治的観点から見ればその通りだ。というのも、ヌサンタラ首都庁高官二名の辞任はジョコ政権への信頼を低下させるためである」と同氏は去る6月4日、Kompas.comに語った。
「考えられるのは投資家からの信頼低下だ。この層はIKNの発展にますます不信感を抱くようになるだろう」と続けた。

同氏によれば、投資家たちは国内のIKNに対する関心度の低さを目の当たりにする。

このようなことが発生した場合、投資家は益々IKNへの投資への信用を無くす可能性がある。
ジャミルディン氏はIKN当局高官二人の辞任は次期プラボウォ・スビアント政権にも影響を与えるだろうと評価した。

「このことはプラボウォ政権に影響を与える可能性がある。彼にとってIKNはジレンマになる可能性がある」と同氏は語った。

また、ジャミルディン氏によれば、インドネシア社会がヌサンタラ新首都庁高官二名の辞任の件をそこまで知らないため、インドネシア社会はそこまでこの件を気にしていない。

なぜなら、これまでの間、国民はただ「軌道に乗っている」といわれた、IKN開発の過程を通じてしか情報を得ていないからである。

「ゆえに、ヌサンタラ新首都庁高官二名の辞任がインドネシア社会の一部に対して影響力があるわけではないだろう。社会にとって、ヌサンタラ新首都庁長官と副長官になるのが誰であろうと、それはただ国家の要人らの問題にすぎない」と同氏は述べる。

それから、ジャミルディン氏はIKNの場所決定から、IKN法の制定まで、IKNは当初からインドネシア社会の大多数を巻き込んでいなかったと説明した。

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そのため、IKNの開発はエリートの意見にすぎないと一部の国民は見ている。国民はIKN設計における国のエリートの熱狂的な傍観者にすぎない。

ジャミルディン氏は、IKNで何が起こるかを気にすることのない人々もいると確信する。

「彼らにとっては、IKNはエリートらの問題に過ぎず、国民の問題ではない。そのため、IKNで何が起こっているのか気にしない人がいる。彼らはIKN開発の進歩に関して、もちろん長官と副長官の辞任の件も含めて、互いを批判し始めるエリート達をただ見ているだけなのだ」とジャミルディン氏は付け加えた。

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( 翻訳者:坂井智香 )
( 記事ID:6899 )