新首都ヌサンタラへの交通は高速道路に加えピニシ船での航海も可能に
2024年06月20日付 Kompas 紙
ピニシ船とは、インドネシア発祥の伝統的な帆船である。
ヌサンタラ、 KOMPAS.com配信-
運輸省は海運長官を通して、新首都ヌサンタラへの海上交通支援を準備している。この海上交通は人々の移動手段のためだけでなく、バリクパパン、サマリンダ、クタイ・カルタヌガラ県、そして首都ヌサンタラ近隣の地区の観光振興も目的としている。
そのため、首都ヌサンタラを訪れたい人は陸の国道や高速道路の他に、海上ルートを代替として通行することも可能である。
交通海運局長のハルタント氏は、ブディ・カリャ・スマディ運輸大臣の命を受けて、当局は早急に海上交通手段の用意にあったっており、その一つがピニシ船である。
そのため海運局は現在、国内の私企業のみを参加者としてピニシ船の調達のための入札を実施している。
「神の思し召しがあれば2024年7月初頭にはすでに落札者が決まり、すぐに最低3隻のピニシ船をスマヤン、バリクパパン、東バリクパパンのイッチ・カルティカ・ウタマ(イッチとは国際材木企業の意)、そして首都ヌサンタラに近いスパクのイッチ・フタニ・マヌンガイに配置して運航することができる」と去る6月20日に同氏はKompas.comに答えた。
落札者が決定次第、そのピニシ船は首都ヌサンタラへ向かう海上交通手段としてすぐに就航すると同氏は続けた。
オークションの開催とは別に、海運局はIKN支援都市が直面する海運における問題解決にもあたる予定だ。
その障害とは、海の深さと船舶書類の不備によるものである。
港湾当局のハルタント氏は「われわれは海の深さに関する調査と未処理の文書についての法的整備を港湾長官とKSOP クラス1(港の安全性、セキュリティ、交通規制を担当する政府機関)と協力して「入港手続きの迅速化をはかる。もっとも書類は規定に準拠する必要がある」と強調した。
インドネシア運輸省海事局は、陸上交通よりも迅速な海上交通の活性化に注力していくことを表明した。
そのため、バンキライの丘、メンタウィル苗床、タパック・ラジャ洞窟、その他のIKN周辺の観光地に簡単にアクセスできる。
ハルタント氏は、安全で安心な海上輸送サービス施設を提供するため、ピニシ船や港湾の開発、規制面での支援を行う準備ができていると断言した。
一方、ヌサンタラ開発管理庁のトマス・ウンブ・パティ副局長は、IKN開発における相乗効果とコラボレーションの堅固さを強調した。
それには、どのようにIKNでの観光の見通しを確認するかということが含まれている。これは、実は非常に戦略的なサブテーマだ。なぜなら、これまで皆がする質問といえばIKNを訪れて、その次はどこに行くかというものであったためだ」と同氏は語った。
同氏曰く、IKNは観光のポテンシャルを十分に秘めており、当局は既に社会新興補佐局を通して調査を行っている。
ピニシ船は、海の交通機関の一つとしてIKN周辺の目的地を観光しに訪れる人々の選択肢となるだろう。
「今後はラブアン・バジョのように、ピニシ船は引き続き近辺の港を経由しながらIKNの海を周遊するだろう」と同氏は語った。
そのために、ヌサンタラ首都局と提携地方自治体と他の関係者は、観光地での休暇に費やす時間や滞在期間を長期化して、既存のアトラクションを満喫するために、パッケージ・ツアーを用意している。
トマス氏は、この海上交通手段は3Aの側面、すなわちアクセス性、アトラクション、アメニティの3つが備わっていると付け加えた。この3Aの側面は重要になっており、提携地方自治体の準備状況に左右される。
一方で、ヌサンタラ新首都局は法律2022年第3号に基づいて、特別地方自治体の準備、開発、移転及び運営のためにその役割を果たしている。
「バリクパパン、サマリンダ、プナジャム・パセル・ウタラ、そしてクタイ・カルタヌガラには観光地がある。この新首都ヌサンタラは協力の精神、すなわち共働の精神であり、私たちは立ち上がり互いに手を取り合おう。観光を目的として人々が首都ヌサンタラに足を運び、深い感動を持ち帰れるように」とトマス氏は述べた。
なお、この海上輸送調達の許可に関しては、海上交通運輸総局およびKSOP クラス I バリクパパンにある行政手続きに基づき、新首都ヌサンタラにおける非建築物の許可の中に含まれている。
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( 翻訳者:石黒真椰子 )
( 記事ID:6923 )