イスティクラル大モスク指導者、フランシスコ教皇の額にキス、そしてハグ
2024年09月05日付 Kompas 紙
教皇フランシスコの額にキスをするイスティクラル大モスクのナザルディン師
ジャカルタのイスティクラル大モスクの指導者ナサルディン・ウマル師が、世界のカトリック教会の指導者フランシスコ教皇の額に突如キスをした。これは、教皇が数人の宗教指導者と宗教間の調和に関する会合を行なったのち、イスティクラル大モスクを去ろうとした時のことである。
去る9月5日にKompas TVが生中継で伝えたところによると、当初教皇、ナサルディン師、宗教指導者らそして招待客はイスティクラル・モスクの中庭でポーズをとっていた。
その後、車いすに座った教皇は、インドネシア司教協議会事務所へ向かうため準備されたトヨタ・キジャン・イノバ・ゼニックスへと案内された。
メディアスタッフが追加の写真撮影時間を求めているという理由で、突然、車いすの後ろを歩くナサルディン師は補佐官にしばし止まるよう要請した。
補佐官はすぐに教皇を報道カメラの方向へと促し、ナサルディン氏はその場で教皇を抱きしめ、額に2度キスをした。
ナサルディン氏が額にキスをすると、教皇は微笑んだ。教皇はナサルディン氏の手に2度キスをしてお返しをした。アルゼンチンのブエノスアイレス大司教区の前大司教であった教皇はまた、笑顔でナサルディン氏の手を頬に押し当てた。
教皇フランシスコ、イスティクラル大モスクに感嘆
イスティクラル大モスクを訪問した教皇は、キリスト教建築家であるフリードリッヒ・シラバンによって建てられたイスティクラル大モスクに感嘆したと語った。
それに加え教皇は、インドネシア国家の歴史の証としてのイスティクラル大モスクに言及した。
教皇はモスクが信徒間の対話と相互尊重、平和な生活のための空間になりうると評価した。
「この国の歴史とここで発展した文化において、モスクは他の礼拝の場と同様に、対話や相互尊重、平和的な共存を模索する場であることをこれは証明している」と教皇は述べた。
その一方で、教皇はイスティクラル・モスクで歓迎してくれたナサルディンに感謝の意を表した。
教皇は、イスティクラル大モスクとカテドラル教会を結ぶ「シラトゥラフミ(親交)」のトンネルを見学した。彼はそのトンネルが宗教間の対話の場となり得ると評価した。
また、教皇はこのトンネルを通るすべての人がその目を光へ向けることができるよう互いに助け合うよう呼びかけた。
「このようにして、私たちは旅の終わりに、自身の隣を歩む人々のなかに、共に人生を分かち合い、互いに支え合える兄弟姉妹を認めることが出来るだろう」と教皇は締めくくった。
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( 翻訳者:徳永惠太 )
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