エーヤワディー管区の井戸のヒ素成分によって1200万人に健康リスク
2025年11月20日付 その他 - DVBビルマ語紙 紙


エーヤワディー川下流デルタ地域の71%の井戸でヒ素含有量は世界保健機関(WHO)が規定した安全な飲料水基準を上回っており、計1200万人に健康リスクがあることが、科学調査とテクノロジーに関するニュースサイトPhys.orgで発表された。

イギリスに拠点を置くポーツマス大学の研究によってこのことが明らかになっており、計12万4000か所近くの井戸の状況を分析したところ、上述のことがわかった。そして先の地域に居住している人々は長期的な健康被害の可能性がある状況に直面している、と述べている。

Geo Healthという専門誌で発表したその研究は、この状況は2030年に全ての人ために清潔な飲料水を獲得するという国家目標に対する大きな課題の一つであるとも示唆している。

ポーツマス大学環境生命科学科のモホーク博士は「わたしたちの研究は、地表から有機化合物が浅い帯水層にどのように到達し、ヒ素成分を地下水中に拡散させる状況において重要な役割を担っていることを示した。エーヤワディー川下流デルタ地域全体に対する調査によって、私たちは地域一帯のヒ素成分拡散の、初の完全なイメージを明らかにした。これはリスクを明示し、人々を守るために、広範囲にわたる検査を早急に必要としているということを強調しているのだ」と述べた。

ヒ素含有率が最も高い地域はというと、エーヤワディー川下流デルタ地域中部である。その地域では、小川や小さな池が密接に繋がっていることがよくあると研究者が明らかにしたように、地形によって地表の有機物が集められ、浅い帯水層に運ばれているとも述べた。

マグウェ大学教授のキンケーカイン博士は「多くの村落の家庭は飲料水と調理のために、浅い井戸を頼りにしている。ヒ素は見えず、味がなく、においもないため、人々はリスクを知らずに、水を使っていることが多い。ヒ素に接したことでの悪影響は徐々にあらわれてくるため、危険について人々の間ではいつも注意がはらわれていない」と語った。

そのため、モホーク博士は、村落コミュニティの大半、特に子供や若者は、安全ではない飲料水を知らず知らずのうちに摂取しているため、この調査結果に対し、国際社会が注目するよう早急に要求していると話した。

(この研究が)政策変更を推進する上で役に立ち、UNICEFのような組織もこのように拡大している国民の健康問題に対処し解決することを望んでいると述べた。

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( 翻訳者:HN.M )
( 記事ID:7230 )