地獄から這い上がった金メダルに値する人々(9-50-10-1)

2013年12月22日付 The Voice 紙
大変価値ある人生において、様々な理由のために苦難に耐えねばならず、身体面や精神面に傷を負って、人生のどん底に落ちるまで希望のない状況に陥ったが、気力を失わずに自らの人生を再び新しく生きようと努力をしている人が数多くいる。そのような人たちのなかで、地雷のために身体的障害を抱えねばならなくなった人々、交通事故のために身体に障害をもつこととなった人々、様々な理由で身体が不自由となってもなお、気持ちを強く持って、新しく人生を立て直して生きようと努力した人々が、栄光をつかんだ。
「私は軍人だ。2006年頃にカレン州チャウジーの前線で任務についていたときに地雷を踏んでしまったために、膝から下を切断しなければならなかった」と7年ほど前に、地雷の被害を受けたために義足をつけているアウンミンテー伍長が語った。
地雷を踏んでしまったがために気持ちも沈んだが、その後、自分自身の気持ちを再び入れ直して、再度、国軍にて職務についていると語り、同氏の目の中に揺るぎない信念を垣間みることができた。
「地雷を仕掛けるのは、自分の領域に敵が侵入してこないようにということで、敵も味方も両方で地雷を仕掛けて自分たち自身を防衛するのだ。今でも、まだ埋まったままの地雷がある。私は地雷の被害をうけて、気分が落ち込んだ。その後も、何をどうすればいいのか分からなかった。行ったり来たり移動するにも誰かに頼らなくてはならなかった。そこで、トレーニングだけは何とかやった。今、私はバゴー管区域ピンポンジーで伍長の地位について職務を担っている」と同氏は続けて語った。
アウンミンテー伍長のように、軍人であるウー・ミンルィンも地雷のために人生のどん底に落ちたが、自分の人生に失望せず再び歩み出そうと努力している人物である。
そのような男性らのように、マ・ティンティンカインという女性は、1994年に交通事故で太ももの付け根から下を切断せざるを得なかったが、気を落とさずに努力をして、現在では国際的なスポーツ競技大会で、金メダルを獲得するまでの成果をあげることができた。
「1994年頃、私は交通事故にあった。母がくれた脚を失って、この生活になった。最初は大変だった。普通の人のように移動することが容易ではない。その後、何をしたかというと、スポーツをした。そして、国際招待競技大会に参加した。毎年、競技に参加した。金メダルを複数獲得したこともあれば、メダルを獲得できない年もあった」とマ・ティンティンカインが語った。
アウンミンテー伍長、ウー・ミンルウィンとマ・ティンティンカインらのように、様々な事情で身体に不自由のある生活を送らねばならない人は、ミャンマーに何百人、何千人と数多くおり、特に、内戦が起こっている州や国境地帯に身体障害者が多くいる。しかし現在では、義足、義手が発達してきたことによって、生きる希望を失った多くの人の人生をもう一度目覚めさせることができた。
義足、義手の着用を国際NGOが主に進めている一方で、現在、国家防衛を担う国軍自体もその仕事に責任を持って取り組むようになってきている。かつて、内戦で戦火の広がったカレン州パアン町でパアン義足義手着用者支援局を2003年から開設したところ、その局は多くの身体障害者の人生を救うことができた。
「義肢と身体のバランスがとれるようにリハビリをしている。義足を装着した感想は、自由になったということだ。しかし、本物ほど動かしやすいはずはない」と地雷のために脚を失ったバゴー管区域シュエチン郡の民間人コー・アウンウーが語った。
身体障害者たちのためのスポーツ競技大会がより気持ちを強くさせるものとなっており、ミャンマーでは第1回目として、2014年1月14日に第7回東南アジア身体障害者スポーツ競技大会が開催されることとなっている。
身体障害者競技のひとつである陸上競技にエントリーする人々のために、動作がより容易な最新の義足を着用させてあげられるよう、パアン義足義手着用者支援局が力を尽くしており、選手10名のために最新の義足、義手を提供できるであろうことを、同局のソーナインナインエー課長が語った。
ミャンマーの人口6000万人のうち、身体障害者が2.32%いることを、政府公式プレスリリースから知ることができる。
身体障害者スポーツ指導教官ウー・イェウィンは、1月14日から開催される身体障害者東南アジア競技大会に参加する選手らの指導に奮闘しており、最新の義足、義手は大会に間に合うようすでに装着済みであることを述べた。
身体障害者スポーツ選手たちは、国軍所属が最も多く、地雷によって脚や腕を失った人生を送ることとなったが、失望することなく努力したゆえに、優れた身体障害者スポーツ選手が多く生まれたのだと言うことができる。
ミャンマーがはじめてホスト国として開催する第7回身体障害者スポーツ競技大会では、競技が12種目あり、200人以上のミャンマーの身体障害者スポーツ選手がエントリーしており、選手全員が金メダル獲得を目指して、力の限りをつくしている。
その中には、陸上競技にエントリーするオリンピック女子徒競走選手であり、8年生の学生であるマ・インジンキンも含まれる。
間もなく始まる東南アジア身体障害者スポーツ競技大会で、金メダル獲得を目指して練習、対策を練っているマ・インジンキンは練習中、脚を軽く負傷をしたために、現在、休養をとっている。
「金メダルを獲得できるように頑張りたい」と彼女は力強く語った。


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翻訳者:松浦宇史
記事ID:483