マレーシアのサラワクで被害に遭ったミャンマー人労働者帰国へ(10-1-6-1)

2014年01月12日付 The Voice 紙
ヤンゴン 1月9日

 マレーシアのサラワク州ミリ市で、インドネシア人労働者の襲撃により、倉庫の中に身を寄せ隠れていたミャンマー人労働者85人が、1月8日と9日、ミャンマーに帰国したと、ミャンマー海外雇用斡旋業者連盟(MOEAF)の執行委員であるウー・コーレーが述べた。
 「労働者85人が帰ってきたが、4人はクアラルンプール空港で失踪してしまった」と同氏は続けた。
 1月8日に労働者は48人と21人の2組に分かれてミャンマーに帰国するため、飛行機に乗ってきたのだが、48人の組のうち4人が、搭乗便が離陸するまでの3時間余りの間にいなくなってしまったこと、1月9日にさらに20人が帰ってきたことが、MOEAFからからの情報で分かった。
 労働者4人は用を足す許可を得た時に逃走し、ミャンマー行きの便のチェックイン時になっていなくなっていたことが分かったと、ウー・コーレーは話した。
 空港で姿を消した者たちはクアラルンプールで不法に住み、働くために残った可能性があると、帰国した労働者は話した。
 失踪した4人の内2人を含む18人は22日間だけ働いて、報酬として600リンギット余りのみを得たものの、その報酬さえ航空券を買うために使わなければならなかったこと、マレーシアに働きに行くために、130万チャットほど借入金があったことを、マグウェー管区域ミョーティッ郡のウー・チョーエーが話した。
 「マレー語も話せないし、インドネシア人の下では怖くて働けなかった」とウー・チョーエーは言った。
 ミリ市にあるシンヤン・ドックで働いていた上述の労働者らは、祖国に帰るためにレヴィ税(訳者注:外国人労働者に対する年次雇用税)と航空券代とが月給から天引きされ、それができない労働者にはミャンマー海外雇用斡旋事業者連盟がそれらを負担し、雇用主に支払う賠償金も話しあいで調整できたことがMOEAFからの情報で分かった。
 マレーシアとブルネイの国境沿いにあるミリ市の、シンヤン2番ドックで働いていたミャンマー人労働者の一人が、12月23日に買い物に行く時、インドネシア人労働者の一人にケンカを売られたところから問題が始まり、ミャンマー人労働者達が居住している寮にインドネシア人労働者達が集団でやってきて襲撃したので、ミャンマー人労働者98人はドックの倉庫に隠れていなければならなかったことが労働者の話から分かった。
 上述の労働者98人をヤンゴン市を拠点とする海外雇用斡旋業者4社がマレーシアに派遣したこと、騒動が起こってミャンマーへ帰ってくる際に89人の内4人がクアラルンプール空港で失踪したこと、引き続き働くことを希望する9人をより安全な1番ドックへ配置替えしたことが、MOEAFへの聞き取りで分かった。


同じジャンルの記事を見る


翻訳者:石橋知士
記事ID:514