ドゥチーラーダンでベンガル人殺害の証拠見つからずと調査委員会発言(10-10-7-1)

2014年03月17日付 The Voice 紙
ヤンゴン3月13日

大統領が組織した調査委員会の委員長ターフラシュエ博士は、ヤカイン州ドゥチーラーダンでの状況において40人を超えるベンガル人が殺害されたという情報が浮上したが、それに対する確固とした証拠はひとつもないと述べた。
 
 ドゥチーラーダン事件に関して、3月11日にMyanmar Peace Centerで開かれた記者会見で述べたものである。
 委員会の報告書によると、ドゥチーラーダンの実際の状況は劣悪なものではなく、国外のメディアや団体が誇張して発信してきたという。
 委員会幹事のチョーインフライン博士は「イスラム教徒の女性が目の前で夫を殺されたと泣きながら言ってきたが、その殺されたという夫は警察署に拘束されている人物だった」と述べた。
 1月3日、ドゥチーラーダン中央の村でのベンガル人との争いにより巡査部長1人が行方不明になった後、国外のメディアが、ヤカイン人と警察官の襲撃により40人のベンガル人が殺されたという情報を流した。
 1月18日にドゥチーラーダン西部の村で起こった放火事件も、警察官とヤカイン人によるものであるという疑惑が新たに浮上してきた。
 巡査部長が襲われたあと、捜索に訪れた警察官とドゥチーラーダン中央の村のベンガル人らとの間に緊張が走っている折り、衝突して負傷者が出る可能性があるとチョーインフライン博士は述べた。
 ターフラシュエ博士は、ドゥチーラーダン西部の村で起こった火災で最初に火が付いた場所と二番目に火が付いた家は200ヤード離れており、火災があった場所付近には大きくて立派な家が建っていたが火事には遭わず、小さな家ばかりに火災が発生したため、放火事件は計画的に行われたと考えられる、しかし、誰が放火したという証拠は見つけられていない、と述べた。
 続けてターフラシュエ博士は、ドゥチーラーダン周辺には21000人強のベンガル人がおり、土着民族は1300人、警察官は11人しかいないため、警察と土着民族が火をつけたと疑うことはできないと説明した。
 ターフラシュエ博士は、アウンチョーテイン巡査部長がベンガル人に襲撃された際、水田の方へ引きずって連れて行かれたと目撃者たちが語っていることや、彼の亡骸をまだ見つけられていないので亡くなったとは決めつけられないものの、生き延びられる状況ではなかったことについて述べた。 
 委員会によると、政治的意図を持った団体がドゥチーラーダンでの出来事に関して、暴力行為があったとの噂を計画的に流したという。
 しかしながら、連邦団結発展党の広報担当者でイスラム教徒のウー・ソールインは、委員会がドゥチーラーダン事件での正確な死者数や負傷者数発表しないため、報告書は不十分であると述べた。
 そのような論争が起こっている際に調査委員会が公表した報告書は、国内外のベンガル人が巧みにメディアを利用して噂をより広め、状況を悪化させているとした上で、ヤカイン州で起こっている問題について状況を意図的に混乱させようと噂を流している人を法的に取り締まるべきであると提案している。
 さらに報告書では、1982年市民権法にしたがった国籍確定作業を迅速に行うことや、治安を向上させることに加えて、ヤカイン州でこれ以上争いが起こらないようすることなどの提言がなされた。
 10人で構成された調査委員会は、2月6日に大統領の署名の元で組織され、2月28日に報告書を大統領に提出した。


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翻訳者:大橋 響
記事ID:609