虐待されたので船で逃げてきたとの発言は非常に侮辱的だとヤカイン州首相

2015年06月01日付 The Voice 紙
 国際的に広く知れ渡ることとなった船舶での(タイなどへの―訳者注)不法入国者たちのなかに、虐待を受けたためヤカイン州から逃げてきた人が含まれるという発言は、非常に侮辱的だとヤカイン州首相のウー・マウンマウンオウンが述べた。
 船上難民問題について、ヤンゴン市にあるオーキッド・ホテルで5月31日に開催されたDVB debateのなかで、船舶での不法入国者たちのなかに、虐待を受けてヤカイン州から逃げてきた人が含まれていると協議されたことについて、同氏は上記のように反論したのである。
 「ボートピープル問題がどうして起こったのか、ということに対しての答えはこれから大いに議論されねばならない。政府が役に立たないなどと言うべきではない。虐待という言葉は侮辱的だ。どこで虐待が起きているのか」と、ウー・マウンマウンオウンはメデイアに対し説明した。
 船舶での不法入国者の問題は人身売買や密入国犯罪のために起きた、しかしながら、ミャンマー国内でスロー・ジェノサイド (長期に渡って一定の人種を殺害すること)が行われたため船で逃げ出したという国際的な非難は全く受け入れることはできないと、同氏は本誌の個別インタビューで述べた。
 民主主義人権党の報道責任者でロヒンギャであるというウー・チョーソーアウンは、ヤカイン州の難民キャンプの居住者には希望がないため船に乗って逃げ出すことになったと述べた。
「死んでも生きていても、さして変わらないような状況だ。すると道は二つしかない。死ぬか、逃げ出すかだ」と、同氏は述べる。
 ヤカイン州の二つの勢力が得るべき権利を得られるようしながら、和平を達成できるように取り組んでゆく、現在も、双方にとって公平になるように計画を立てていると同氏は話す。
 「全て法律に則って行われなければならない。そのように毅然とした態度で言っている。しかしながら、その他の予測できない意図や干渉やよそ者が入り込んできたら、実行は難しい」と、ウー・マウンマウンオウンは言う。
 ヤカイン州で起こった紛争も、宗教を原因として発生したのではなく、二つの勢力の歴史を原因として起こってきたことだ、宗教のために起きた紛争だとすれば、ミャンマー国家は深刻な挑戦に直面せねばならなくなるだろう、と同氏は述べる。
 ミャンマーの領海の中で発見し、政府が救出したバングラデシュ国民200人強をミャンマー政府が受け入れることはないと、ウー・マウンマウンオウンが述べた。


同じジャンルの記事を見る


翻訳者:土肥眞麻
記事ID:1527