ミャンマー経済に対するイギリスのEU離脱の影響は今後見守る必要あり

2016年06月25日付 The Voice 紙
ヤンゴン 6月24日

イギリスのEU離脱によってミャンマー経済に影響が出るかどうか、今後見守る必要があると、国内の経済に関する研究者が述べた。
6月23日に行われた国民投票で、52%の国民がEU離脱に賛成の票を投じたのち、デービッド・キャメロン首相は辞任の意向を示した。
ミャンマーは、イギリスよりも、28か国で構成されるEUとの経済的つながりが深いため、この状況による影響はない旨が、国内の経営者らによって分かった。
離脱の影響により、EU加盟国あるいはイギリスの経済低迷が発生し、そのあと徐々に世界経済低迷に到ってから、ミャンマーもその苦難を受ける可能性がある旨を、ミャンマー経済研究者であるキンマウンニョー(経済学)氏が述べた。
また、EUから離脱した場合、仕事や貿易分野において不安要素が現れるであろう旨を、イギリス経済を率いる人々や、200万人ほどの従業員を抱える会社の経営者らが述べたと、海外メディアが伝えている。
現在、離脱の影響で、世界での金の価格高騰に伴い、国内の金の価格も上がってきたことが、国内の金取引市場関係者によって分かった。
6月24日現在、国内の金の価格は1チャッター(訳者注:約0.576オンス)当たり816,500チャット(訳者注:6月24日の為替レートは1米ドル1170~1180チャット)である。
国内の会社経営者らは、EU加盟国とミャンマーとの間に大規模な貿易関係はないため、過度に懸念する必要はないと述べた。
「二か月ほど、EUやイギリスの経済的変化を見守る必要がある。直接的な影響はあまりない。近隣国ではないので、我々の国民も(EUやイギリスに)あまりいない」とGNC社の社長ウー・イェーミンウーが述べた
しかし、離脱の影響でイギリス通貨ポンドの価値が下がり、ユーロの価値が上がった場合、ミャンマーの輸出業者にとっては都合がいいのではないかと同氏は更に述べた。
イギリス通貨ポンドの価値は、離脱の影響で1985年下半期以降の31年で最も下落し、ユーロよりも価値が落ちた。
ミャンマーはEU加盟国に対して水産物や縫製品を輸出しており、2015年度から2017年財政年度にかけての輸出額は3億4000万米ドル以上、輸入額は3億1000万米ドル以上であった。
この規模は、およそミャンマーとインドネシアの貿易額と等しい。


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翻訳者:大橋 響
記事ID:2686