(社説)地震の危険に備えるときが来た(Daily, Vol4/No147)

2016年09月29日付 The Voice 紙
よく名の知られたザガイン断層によって、40年余りの間にミャンマーで再びマグニチュード6.5以上の地震が起きる可能性があると専門家らが警告を発していることを受け、国民の多くから懸念の声があがっている。

それに加えIndia Plate(インド岩盤)とBurma Plate(ビルマ岩盤)の2つがぶつかり合っており、インドプレートに圧縮が起き、反発力が蓄積されてからすでに400年以上経過していることから、マグニチュード9レベルの激しい地震が起きる可能性がある旨、ミャンマー地震委員会も注意を喚起している。

このように専門家らが注意を促している他、サイクロン・ナルギスの襲撃、地震発生のような災害の経験を通して、幾度も注意喚起を迫られてきたが、ミャンマーでは自然災害に対する緊急救助、対応、防御などの万全な備えはない。

ほぼ毎年のように起きている水害時にも、適切な事前の警告、備えや遅延のない救援を為しえず、対応が遅れるため、いつまでたっても無用な損失、苦難を被らねばならない。

かつて、タンシュエ元上級大将の妻ドー・チャインチャインの家族が修理し、新しい傘蓋を寄進する用意をしていたトゥアンテー郡区にあるダノウ仏塔が崩壊し、マンダレー市でも建設現場の足場が崩壊したことがあったが、それらにおいても、救助活動を手際よく、遅れなく実行できなかったがために人命が失われており、警鐘は鳴らされていた。

とりわけ基準を満たしていない高層建築が特に多いヤンゴン市は、40年前[原文ママ]の1917年の大地震で仏塔と家屋の多くが崩壊したバゴー市や、あるいはザガイン断層とも50マイルほどしか離れていないため、一層懸念すべき状況にある。

そのため、地震に精通する専門家らが何度も警告しているのであるが、ヤンゴン市を含めミャンマー全土の、地震が起きる可能性のある地域全体に対し、責任ある関係政府は今日に至るまで、いかなる施策も講じていない。

日本は毎日のように小さな地震が起き、大きな地震の危険にも遭遇しているため、事前の備え、防御、緊急救助活動、緊急事態管理に精通している。そのような日本から経験や救助に関し、講習を受ける、アドバイスを求めるなど取り組みを実施すべきだ。

最低限、関係する郡や地区それぞれにある高い建物に、それをよく理解する専門家を伴って訪れ、現場を調査し、危険の有無を見極め、危険な家屋に住んでいる人々に安全な場所へ移ってもらう手配をするなど、対策実施にとりかかるべき時が来ていると、注意を喚起するものである。

(編集者2016年9月28日)


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翻訳者:倉橋美希
記事ID:2800