パレスチナ大使館、ジャカルタのデモにおけるパレスチナ国旗使用に遺憾の意

2017年01月25日付 Kompas 紙
バスキ・チャハヤ・プルナマジャカルタ首都特別州知事が宗教を冒涜したとされる事件の裁判に関するデモにおいてパレスチナ国旗が見られた。
バスキ・チャハヤ・プルナマジャカルタ首都特別州知事が宗教を冒涜したとされる事件の裁判に関するデモにおいてパレスチナ国旗が見られた。
ジャカルタ、kompas.com
 在ジャカルタのパレスチナ大使館は、インドネシア国内の問題に関するここ数か月間のデモにおいて、パレスチナの国旗が使用されていることに遺憾の意を示している。

 パレスチナ大使館は公式声明の中で、その行為は受け入れられず、パレスチナに対する援助や連帯の証としても見なすことはできないと述べた。

 パレスチナ大使館は声明の中で「真の誠実なパレスチナの友は、もし本当にパレスチナの平和を築き上げたいのであれば、彼ら自身の国で安定と平和を守っていくだろう」と述べている。

 一方、パレスチナ大使館の職員であるサリ・アマリア氏は、具体的に特定のデモ集団や抗議デモを名指しすることはなかった。


 サリ氏はただ、上述の説明が2016年から2017年初めにかけて行われた抗議デモの場でおしなべてみられたものであるとだけ述べた。

 サリ氏は、この声明はパレスチナ大使館がその旗の使用を不適切なものと感じている以上、伝えられるべきものであると述べている。

 サリ氏は「他の大使館と同様に、われわれも当然、インドネシア国家に関する処理すべき問題への介入を避け、また振り回されないように徹する立場にある」と述べている。

 今後一切、インドネシア国内の問題に関するデモでパレスチナの国旗が使われるようなことがないことを彼らは願っている。

 バスキ・チャハヤ・プルナマに対する抗議を例とするいくつかの大衆行動において、抗議者の一部が彼らの組織の旗やシンボルの中にパレスチナの国旗を持ち出すことがあった。

 BBCインドネシアの報道によると、イスラム護教戦線のリーダーであるリジーク・シハブ氏によるルピア札の槌と鎌のシンボルについての取り調べの際 (註1)にも、ジャカルタ警視庁の前で今週の初めにパレスチナ国旗がイスラム護教戦線の大衆の中でも掲げられているのが見られた。

 BBCインドネシアはコメントを求めるためにイスラム護教戦線とインドネシア・ウラマー評議会ファトワ保護国民運動との接触を試みているが、これまでのところ回答を得ていない


註釈1) イスラム護教戦線の指導者であるリジーク・シハブ氏は、動画サイトYOUTUBEで公開された説教の中でルピア紙幣に共産主義のシンボルである槌と鎌のシンボルが使用されていると発言したことから告発を受け、ジャカルタ警視庁の取り調べを受けた。


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翻訳者:近藤奈々
記事ID:3228