(社説) 21世紀の国軍へ (2017年3月29日 6)

2017年03月29日付 The Voice 紙
第72回国軍記念日の軍事パレードにおける国軍最高司令官のミンアウンフライン上級大将のスピーチは、国軍の現在の立場、将来の目標などを代表するものであったため、ミャンマー全国から訪れたミャンマーの現代の政治に興味がある人々や、各政治団体、組織の人々が関心を持って聞いた。

上級大将のスピーチでは、国民政治に関する定義、政党に対する見解、ベンガル人問題に対する国軍の立場、平和構築と民主主義国家建設における国軍支援の必要性、国軍の現在の状況に関する見解も加えて述べた。

スピーチの内容には、同意するにふさわしい、承認し称賛するにふさわしいものの他に、論争や異議、批判や疑問がでるようなもの、国軍の意義などに関する議論になるようなものもあったが、ここでは国軍の勢力に焦点を当てて述べたい。

軍事パレードは過去のものに比べてより特徴的であり、一層規模が大きく、近代的になってきたような様相が見受けられ、女性指揮官の部隊や旗をもった騎兵隊など今年初めて目にする新勢力もあった。

上級大将ミンアウンフラインがスピーチで、21世紀の戦場では、技術により秀でた軍のみが戦いに勝利することになるため、ミャンマー国軍を21世紀の世界にふさわしい近代的国軍として、訓練を行っていかねばならないと述べたことは非常に理にかなっている。

国際的な軍事力研究機関の推定によると、ミャンマー国軍は東南アジアで最高レベルであり、世界で最も強力な陸軍を所有する29カ国の中では13位、軍隊の各方面の勢力という点では合計126カ国中33位である。

軍事力が世界13位のインドネシア、17位のベトナム、20位のタイに続いて、33位のミャンマーは東南アジア地域内で4番目の軍事力を持つが、国民一人当たりの所得と国家GDPに対する軍事費の割合を比較してみると、ミャンマーは先述の4カ国の中で国民一人当たりの所得は低いが、GDPに対する軍事費の割合がどの国よりも高かった。

隣国のバングラデシュ国軍と比較してみると、地上戦を行わねばならない陸軍および陸軍で使用する武器及び軍用車両、空軍戦闘機においてはミャンマー国軍が明らかに優れているが、海軍の軍事力はバングラデシュが上回っている。
しかし、ミャンマーの軍事費はバングラデシュの7倍であり、対GDP軍事費の割合はバングラデシュの3倍以上であることを考慮すると、ミャンマー国軍がバングラデシュ国軍よりもあらゆる面で優れているはずだ。特に2ヵ国の空域、海域の状態に基づき、ミャンマー国軍としては、空軍および海軍を現在よりさらにレベルアップさせる必要がある。

イギリスがミャンマーを占領した歴史を振り返るにせよ、21世紀の新時代の戦争を見据えるにせよ、ミャンマーの立場を考えるにせよ、空軍及び海軍は特に重要な分野であるため、他の分野よりも軍事費が国家財政及びGDPで大きな割合を占めているのは、21世紀の戦争に対応でき特に技術と能力の質の高さを必要としているためであることを国軍として示す必要がある、ということがここで言いたいことである。

2017年3月28日 編集者


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翻訳者:入船友維
記事ID:3281