(社説)ヤンゴンバスサービス(YBS)、首相の欠席と優先課題 (2017年4月26日 6)

2017年04月26日付 The Voice 紙
 ヤンゴンバスサービス(YBS)に関して議員らが提案、指摘、討議、質問を行う予定だった4月24日、YBSを主導するヤンゴン管区首相ウー・ピョーミンテインが議会を欠席したことに対する批判が高まっている。
 オランダから帰国した副大統領ウー・ヘンリーヴァンティウを空港で出迎えるために議会を欠席したことが、一部メディアの報道で明らかになった。ミャンマーで長く行われてきている慣行にしたがって、副大統領の出迎えを最優先のプロトコルとして選んだことはそれほどおかしなことではない。
 しかし、プロトコルにしたがえば、立法議会は連邦レベルであれ、管区・州レベルであれ、立法権では最高の地位にあるほか、政府と相互に責任を負っているため、政府内の序列と混同してはならない。
 毎日約250万人の旅客が利用するヤンゴン市の公的運輸事業の課題について、これを重視して討論や質問を行う予定であったため、その事業を主導する首相の欠席に対する批判がこうも高まったのだ。
 独裁政権の時代を通じて、政府高官を過度におだて、必要以上の待遇や地位を与え、盛大に媚びるなどしたため、重要でないありふれた要件に時間を取られ、多くの重要な要件を疎かにした証拠が多くあった。
 副大統領の出迎えと国民約250万人が毎日直面している問題、あるいは首相自ら率先してきた計画とのどちらがより重要なのかといった問いに対して、首相は出迎えを最優先の要件として選んだ。
 YBSシステムの導入前にも、導入期にも、その事業に関して国外の経験豊富な専門家や自動車の統制と機械関係の専門家らが批判、指摘、提案をしたが、ヤンゴン管区政府は自らのやり方でのみ推し進めた。
 結果的に、今日YBSのロゴを付けたバスは、以前の悪名高いマタタ(訳者注―自動車事業監督委員会)のバスと変わらないほか、運賃高額化や、路線の数とバスの台数の不足などの問題に再び直面している。
 こうした状況下で、ミャンマーでは国民の多くに信頼されておらず、自動車機械関係の専門家らも賛成しなかった中国製のバス1000台を契約して購入したため、政府が透明性に欠けるということで、批判がさらに高まっている。
 いずれにせよ、ヤンゴン市民がYBSに関して毎日直面している困難と問題について、議員らが国民にかわって行った質問や討議に対して、4月27日にヤンゴン管区政府が回答を行うと述べた。
 その回答ですでに実行した事業に誤りがないことをあらゆる方法で証明するために努力するよりも、不十分なところ、弱点、欠点、誤りを正直に認め、迅速に修正することこそが必要であることを、管区政府は知るべきである。
2017年4月25日 編集者


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翻訳者:落合悠太
記事ID:3361