(オピニオン)誰が法律を破ったのか(2)(4-9-4-2)

2018年04月21日付 The Voice 紙
 本来、警察組織というものは政府、内務大臣、警視総監のみと関わっているわけではない。警察組織内では、さまざまな事情のために、悪いと思いつつ流されることもあるが、一部はそうはならず、確固として抵抗する真の警察官たち、あるいは生活のため、そして家族の立場上仕方なく多数派のようにいろいろな所業に流されながらも、チャンスを得れば改めたいという考えを常に抱いている警察官らもおり、警察組織というのは、本来奉仕すべき全ての民衆と関わっているのである。
 関連して、誰が実際に警察組織を統括しているのかという質問に対しても、この事件の解決の仕方がその問いの一部を露呈させる形になっている。そうでないならば、直接責任を持つ省庁と政府の統括とその考えに対して、質問が出るのではないか。
 ミャンマー社会ははっきりしている。正直だとか、真実の側に立ち、語っていると思った人物や組織に対しては、断固として支援、奨励し、必要とあれば可能な限り協力し、他の人にも一丸となって協力するよう促す。今も、ソーシャルネットワークを通じて、警視モーヤンナインを皆で支えている。困難に遭っている彼の家族にすぐさま家や住む場所を用意した。寄付金を募って、助ける準備をし、寄付金リストの一部がすでにインターネット上に掲載されている。こうした情報を聞くだけで、一般の、思いやりに満ちた心ある人々は皆、助けようと決断するだろう。
 まとめれば、この問題を当初から今日に至るも、正直さや賢明さに欠く方法でアプローチして解決してきたこと、さらに今日警視モーヤンナインとその家族に行った対処法というものは、警察とミャンマー社会の本来の状況をはっきりと示している。
 この件に、当惑のあまり荒っぽく対処してしまうと、さらに望ましくない問題が次から次に、いわば鼠算式に降りかかってくることがありえるので、警視とその家族に対して、思いやりを抱かないまでも、警察や政府の名誉を気にかけるという観点から、あるいは、事態をさらに悪化させずに抑えるという意味で、これ以上手遅れになる前に正しい道に方向転換し、解決に向かっていくよう、助言したいところである。


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翻訳者:田中千帆・伊藤亜由美
記事ID:4348