(社説)義務をこなすだけでは最上は望めない

2020年12月01日付 The Voice 紙
2020年12月1日

発展している海外の国々に留学や観光などで行ったことのある人、あるいはそれらの国々で働いた後に帰国してきた多くの人々が、ほぼ共通して言う意見がある。それは…

「彼らはとてもよく働く。とても努力して働く」と。
そのように言われると、ミャンマー人たちは働かないのかという問いが、自ずと生じてくる。本当のところは、この問いに対し、ミャンマー国民一人一人が、自分自身で考え、答えを出してみるべきだと思う。それと同様に自分の仕事に対して、自分の義務をただこなすだけでなく、最良であるように、どれくらいまで働いたかということも自問してみてもらいたい。

工場、事業所の一現場から大組織、省庁に至るまで、原理原則の異なる職種や領域が入り混じって仕事をしなければならない状況において、自分たちの目指したいゴール、または手にしたい成果が得られるよう努力する場合、「自分の任務を果たすことが重要だ」という忠告を互いによく与え合うことを読者の皆さんは耳にしたことがあるだろう。

他人の優劣について話すことに気を取られたり、批評したりすることより、自分の果たすべき義務や責任にベストを尽くして取り組むことが、まず最重要であると注意喚起する言葉である。

表面上は仕事として成立している、義務はこなしている、程度に働くのではなく、自分の責務に、より一層ベストを尽くすことの出来る人たちがいればいるほど、国は繁栄、発展する。しかし、現代の我々の社会では義務をただこなすだけの仕事ができる人さえ少なく、そのように義務をこなすことしかできない人さえも希少な存在として重用しなければならないような状況になっているのはとても憂慮すべきことである。

いずれにせよ民主主義時代のミャンマーにおいて、各々の領域で、最前線に立つリーダー(今後リーダーとなる人)は、表面上義務をできる範囲でこなすだけ、口で言うだけ、ではなく、その何倍も上回る誠実な気持ちで、能力を発揮して取り組むことが出来るということが特に大切だ。同様に後に続く者たちも、自分の責務にベストを尽くし取り組むことが大切だということを伝えたい。

編集者 (2020年11月30日)


この記事の原文はこちら

同じジャンルの記事を見る


翻訳者:横井友哉
記事ID:5625