(社説)オンライン時代に生き残ることが重要である(Vol.8No.167Dec17,2020)

2020年12月17日付 The Voice 紙
 今年、特に新型コロナウイルスという感染症の危機に直面した時代において、ITの最前線に到達していることが最も明確な形で明らかになった。

 「信じようと信じまいと」と言えばよいのか、2020年のコロナ禍で多くの人々は困難に陥り、苦境を経験したが、アメリカのIT企業経営者の多くは、コロナ流行が始まってから8~9カ月間のうちに資産を1兆ドル以上まで増やしたことがある調査結果から分かった。そのIT企業の中には、Facebookのマーク・ザッカーバーグ氏、Amazonのジェフ・ベゾス氏も含まれている。

 オンライン上の取引を全て一層効率よくする必要があるならば、一つ投稿する度にFacebookにお金を支払わなければならないことを、そのSNS上のかなり多くの経営者が知っているだろう。

 以前はITとあまり関連のなかった事業でさえ、ロックダウン期間、ステイホーム期間においてITに関わらずにいることはできなかったのだ。オンラインで繋がらなければならなかった。オンラインでビジネスをしなければならなかった。オンラインショッピングの有用性は以前よりも明確になった。オンラインでお金を稼げないなら、素質がないように思われるようになってきた。

 「オンライン経由」というのはビジネス分野のためだけではない。多くの分野で欠かせないものとなった。ビデオ会議やオンラインフォーラムをはじめとして、在宅ワークを行う普通の会社員から内閣閣僚含め国家顧問に至るまで、必要不可欠なものとなった。

 新聞(定期刊行物、雑誌)、あるいはジャーナリズムの分野ではより明らかである。新型コロナウイルスが発生する前から、オンラインジャーナリズム、ウェブニュース、ウェブ番組などが、紙媒体の日刊新聞や週刊ジャーナルの居場所がなくなるほど次々と生み出されてきた。本紙含む印刷情報メディアの多くはオンライン上に基盤環境を一つずつ整え、オンラインの陰に避難してきた。二種類の形式での配信になってしまい、一つは紙媒体、もう一つがオンラインである。一部では紙媒体を完全に廃止してしまった。

 実際に、全ての分野をオンラインが支配してしまっている。オンライン時代になったため、変化もとても早い。今日の新しい情報あるいはアイデアでさえ、日をまたぐ前、数時間以内には古くなってしまう。オンラインを使って仕事をする人同士であっても、能力のある人がさらに先を行く可能性がある。さらに、同じ能力がある人同士ならば、クリエイティブな人、良いアイデアを持つ人が少し先に行くものである。

 楽観的に考えれば、ビジネス界を以前のようにある集団、ある仲間が独占するようなことなく、利用したければすることができるように、才能があるならばそれに応じてIT時代のチャンスをつかみ利益を得ることができるのである。

 要するに、オンライン時代(IT時代)の変化とチャンスというのは、自分で待っていればよいものではなく、自分から必死に追いついてようやく恩恵を受けることができること、IT時代の課題に従来のやり方でアプローチし解決することはできないことを、指導者の立場にいる人は全員よく理解するべきということである。

編集者(2020年12月16日)


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翻訳者:橋本莉奈
記事ID:5658