モンユワの抵抗運動のリーダー、軍評議会が車を衝突させ逮捕

2021年04月16日付 その他 - ミャンマーナウ 紙

モンユワ、4月15日

軍評議会の武装集団がモンユワで著名な抵抗運動のリーダー、コー・ウェーモーナインを暴力的に逮捕した。在ヤンゴン、スイス大使館は一連の動きを注視していると声明を出した。

軍事独裁に反対するモンユワ市の主要デモをリードしてきたコー・ウェーモーナインが4月15日午後、バイクに乗っていたところ、武装集団が正面から車を衝突させ彼を逮捕した。

26歳のコー・ウェーモーナインが率いる軍事独裁反対のデモ隊が、モンユワ市内をバイクで巡回しているとき、ミョウマシュエグーチャウン通りでコー・ウェーモーナインが乗っているバイクに、私服の武装集団が自家用車で衝突、逮捕したとモンユワ市を拠点とする救援組織のメンバーの一人が本誌に語った。

「バイクによるデモで、彼の乗ったバイクを守るために、その前に5台くらいのバイクが先導していた。車は前を走るバイクではなくコー・ウエーモーナインのバイクめがけてぶち当たった。バイクが倒れてコー・ウェーモーナインが起き上がり逃げようとしたとき、銃を持った私服の人間が降りてきて、銃で威嚇しながら彼を捕まえ連行した」とその男性は述べた。

コー・ウェーモーナインと一緒にデモに参加していた女性一人も拘束され、現在モンユワ市役所から西北軍司令部へと移送されと彼は述べた。

バイクデモの参加者も逃げたが、この一連のテロ行為における負傷者の状況について情報は得られていない。

車を衝突させ逮捕されたコー・ウェーモーナインの状況を注視していると、彼の逮捕から数時間たたないうちに、在ヤンゴンのスイス大使館が発表した。

「コー・ウェーモーナインを含め拘束された人全員に十分な治療を施すこと、彼らの人権を尊重するよう要請する」とスイス大使館は声明を出している。

軍評議会は、全土でデモ参加者を暴力的に制圧しているが、抵抗を続けている地方の中に、モンユワとマンダレーも含まれている。

モンユワの抵抗運動を率いたのがコー・ウェーモーナインで、マンダレーの運動のリーダーはドクター・テーザーサンである。彼らが率いている路上デモは2月から今日まで続いており、標的になっていると多くの人は考えていた。

コー・ウェーモーナインが拘束されたことを受けて、民衆の革命は努力を2倍にして続けよう、とコー・テーザーサンは自らのfacebookで呼びかけた。

コー・ウェーモーナインは逮捕されたが、彼に続く何人もの新たなウェーモ―ナインが人々の中から出てくるだろう、と軍評議会への警告も彼は書いている。

「ウェーモーナイン一人を逮捕しても、新たに別のウェーモーナインが何人も出てくるということを覚えておくことだ」

コー・ウェーモーナインは2014年から2015年まで、モンユワ大学学生連盟議長を務め、軍事政権から半文民政府に姿を変えたテインセイン政権下で、7July(7月7日)*のセレモニーを主導したとして刑法2条で告発された人物である。

さらに2021年2月1日のクーデター後、抵抗運動を率いるようになると、軍評議会は、彼に対し殺人、不法侵入、窃盗などの罪で逮捕状を出している。軍評議会に密告していると考えられる人物一人を市民が捕まえた後、そのような罪で告訴された。

「彼を抵抗運動となんの関係もない条項を持ち出して訴えているのだ」とモンユワ市のCDM(市民不服従)弁護士の一人が話した。

クーデターを起こした軍評議会は、3月25日、モンユワの工業団地地区における警官2名の死亡に関し、コー・ヤンモーナインとコー・タヨウッジーを確固とした証拠を示すこともないまま告訴し、3月27日に裁判が始まっている。

モンユワ市の市民が暴力的に扱われていることに対し警察部隊と軍評議会の担当官に問いただそうと努力したが、連絡はまだとれていない。

コー・ウェモーナインは、逮捕されないように身を隠していること、誰が逮捕されようとも、春革命を信じること、それへの期待は容易には手放さないこと、もし自分が逮捕されても、残っている同志たちがなすべきことを引き続き行うよう、自身のSNSで4月6日に書いている。

「民衆が一致団結してついてくることが重要だ。モンユワの抵抗運動もこれまでできる方法でやってきた。CDM公務員に対し、テトリスト集団は敵対意識をもって攻撃し逮捕しようとしているが、公務員の側も毅然と立ち向かっている。モンユワ郡内の地区、村落レベルでは、今もテロリスト集団は確たる統治ができないままだ。これも春革命の一つの勝利だ」とも書いている。

状況は一層悪化する恐れがあり、活動はさらに困難になるだろうが、連邦議会代表委員会(CRPH)、抵抗運動委員会をリーダーとして一致団結して運動を続けようとコー・ウェモーナインは呼びかけていた。

*1962年7月7日、軍政はラングーン大学での学生のデモを激しく弾圧、多くの犠牲者、逮捕者を出した。

Myanmar Now 2021/4/15


この記事の原文はこちら

同じジャンルの記事を見る


翻訳者:ビルマ語メディア翻訳班(HM)
記事ID:5852