ベトナム、ASEAN とともにミャンマーが困難を乗り越えることを支援すると確認


ダン・ディン・クイ大使は、国際社会に対し、国際法の基本原則に適った諸目標を達成するために、引き続きミャンマーへの支援を行い、円滑な環境を整えるように呼びかけた。



6月18日、国連総会が開かれ、賛成票119、反対票１、白票36で、ミャンマー情勢に関する決議案が採択された。

国連ベトナム代表部代表のダン・ディン・クイ大使は会議での演説で、以前の会議で述べられた、この問題に関するベトナムの明確且つ一貫した見解を再確認した。

さらに大使は、引き続き多くの人々の命を奪っているミャンマー全土における過去数週間の衝突や攻撃に関して深い懸念を示し、ミャンマー市民は全面的な内戦が生じる危機から守られなければならないとした。

国連駐在のベトナム通信社の記者によると、ベトナム代表はミャンマーの全当事者に対し、暴力の即時停止、信頼の回復、対話の開始、和解、そして4月のASEAN首脳級会議で達した5つの合意の実行を呼びかける言葉を繰り返した。

ダン・ディン・クイ大使は、国際社会に対し、国際法と国連憲章の基本原則に適った諸目標を達成するために、引き続きミャンマーへの支援を行い、円滑な環境を整えるように呼びかけた。

大使は、今しがた採択された決議案は完全ではなく、現地の状況が十分に反映されたものではないが、ベトナムは対話、協力、信頼構築を支援するために賛成票を投じたとした。

ベトナムは、ミャンマー市民の利益のために、そして地域の平和、安定、繁栄のために、ASEANとともにミャンマーが現在の困難な状況を乗り越える支援に努力する。

国連総会に先立ち、同日に国連安全保障理事会は会議を開き、2021年のASEAN議長国を務めるブルネイのエルワン・ぺヒン・ユソフ第二外務大臣から、ミャンマー情勢に関連するASEANの近頃の努力について話を聞いた。

ミャンマー問題を担当する、クリスティーン・シュレイナ―・バーグナー国連事務総長特使も会議に参加し、報告を行った。

ブルネイの外務大臣は演説の中で、ミ+ャンマー問題に関する平和的解決法の模索促進における、これまでのASEANの努力を共有した。特に6月初旬のミャンマー訪問において議論された内容と、4月24日のASEAN首脳級会議で達した「５つの合意」の実行に関連する状況を共有した。国連事務総長特使はミャンマー情勢と、各関係者との対話促進の努力に関する最新の情報を報告した。

国連安全保障理事会の全理事国が、ミャンマー問題における平和的解決法の模索を促進する中でのASEANの努力を高く評価し、その中で引き続き「5つの合意」の即時実行を促す必要があることを強調して、ASEANは一刻も早くミャンマー問題を担当する特使を任命する必要があるとした。多くの国が引き続き、攻撃や暴力に関する懸念を示し、各方面に対し、問題を解決するために、自制と対話への参加を呼び掛けた。

各国は、ASEANの特使と国連事務総長特使が、ミャンマー問題の平和的解決法の模索を促進するための努力において、緊密に協力することを期待している。

国連ベトナム代表部副代表のグエン・フオン・チャー公使は会議での演説の中で、ベトナムはミャンマーの動向を注視しており、過去数週間に国の全土で生じた衝突と攻撃、また、日増しに高まっているミャンマーでの内戦危機について、この上ない懸念を抱いていると伝えた。

そのような状況の中で、ベトナムはミャンマーの全当事者に対し、即時に衝突やその他の暴力行為を停止し、緊張状態の高まりを抑制し、支援を必要としている人、特に社会的弱者に対して、妨害を受けずに人道的取り組みを行えることを保障するよう呼び掛けた。

ベトナムは、建設的な対話、協力、そして主に市民との信頼を築く方策は、現在の状況を解決するための、決定的な要素であると考えている。

ベトナム代表は、この目標を達成するためにミャンマーの全当事者が互いの、また国際社会の信頼を回復するよう促し、信頼がなければ対話はあり得ないと強調した。

この折にベトナム代表はさらに、これまでのASEANの努力についても共有し、安全保障理事会の理事国と国際社会に対し、引き続きASEANの努力と立場を支持してくれるよう呼び掛けた。その中には、ASEANの組織を通じて援助を提供し、人道支援を行うことが含まれる。