刑務所と軍尋問所地獄に向き合う女性たち(2)

2022年05月13日付 その他 - ミャンマープレスフォトエージェンシー 紙
「刑務所と軍尋問所地獄に向き合う女性たち (1)」からの続きです

刑務所の中で政治犯らは差別的に扱われ、彼らの品位に基づく信念を不当に蔑ろに扱い、身体的な暴行があることなどもAAPPの責任者が述べた。505条(a)条によって起訴された後、6ヶ月以上拘束され45日間独房で隔離された政治犯の1人であるドー・ミョーミョーエーも、差別的な扱いや人権侵害があったと述べた。

「普通の犯罪で刑務所に入った者はお金を払うことができない。行き着いたところでお金を払うことが出来なければ、(その者たちに)悪質な労働をさせる。トイレの清掃や、汚物処理なども、お金がないとなると、自分でやらなければならない。手前の側溝や奥の側溝の排泄物処理もせねばならない。それは本来政治犯がするものではない。しかしながら、政治犯たちを別個に収容しており、政治犯らのトイレの清掃をやる人がいないというので現在そのようなことを彼ら自身にやらせているのだ」と労働者活動家であるドー・ミョーミョーエーが述べた。

その他、海外との連絡を図ったということによって独房に隔離するために連行された際にも服、家具、薬などを持っていく許可は得られず、入房せざるを得なかったとも述べた。

「独房に監禁するというと、独房の中に持ち物を全て持って行き1人で過ごすものだ。私のときは何も持って行けなかった。二日目になってようやく服一枚、タメイン一枚が来て、一ヶ月以上経ってからようやく荷物全てが私のもとに届いた」と、45日間独房で服役していたときの状況をドー・ミョーミョーエーが述べた。

逮捕されたとき一週間独房に収容されたドー・エーミンも、刑務所で頻繁に殴られたという。手紙を外に送ろうと努力したため捕まってしまった際に、殴られることになったのだとも彼女が述べた。

そればかりでなく看守からの虐待を受け、さらにその他(Other)と呼ばれる他の罪で投獄された人達の暴力をも受けていたとのことだった。

「505条(政治犯)は個別に留置されていた。しかし、(看守は)Otherたちに暴力をさせるようにした。一部の人たちは子ども連れであった。子どもたちが泣くと罵倒し、看守も罵倒し、他の人たちも罵倒した。本当に聞いていられなかった」とドー・エーミンは刑務所で出くわした様子を説明した。

刑務所から裁判所に移動するたびに受ける悪質で辱めを有する女性検査の様式のことを、ドー・エーミンは最も憎んでいるとも述べた。

「以前はというと、タメインを振って見せていた。今はパンツを膝下まで脱がなくてはいけない。多くの人の目がある真ん中で。上の部屋、下の部屋すべてから見えるところで。タメインを(両手があくように)口で噛んだ。すると、女性の軍人がタメインの中を見下ろしてきた」とドー・エーミンは説明した。

現在ドー・エーミンは恩赦で釈放されたが刑務所の中で殴られた被害、軍尋問所で苦しめられた被害によって上着を着るさいに手を挙げることができず、慢性的な頭痛を患っている。

「軍尋問所では、誰かが調べにきては殴っていき、さらに別の一人がやってきては殴っていきという具合で、、それが頭全体に及ぶ。今頭痛が慢性的になっている。銃の台尻で殴るのだ」と彼女は言った。

ドー・エーミンは抗議活動に積極的であり、撃ち合いがある時も恐れることなく常に抗議を行う人であったということを、一緒に抗議を行っていた指導者の一人がコメントした。

彼女が逮捕されたとき、彼女と私たちは別々の場所にいた。通りが障害物でふさいであると、(逮捕した)彼女に撤去させた。携帯電話を取り調べ、携帯電話の中にあったデモをしている写真を見て、(軍側の)スパイもそこにいたと思う。その女が、彼女がデモを指導したと言うと、殴って連行した」と上記の指導者が、ドー・エーミンが逮捕された様子を引き続き述べた。

 刑務所から出所する際に治安上の懸念のため(仲間とは)距離を置いた。しかし、ドーエーミンは、自分のできる分野で引き続き協力しているとのことである。

「近年、女性に向けた性的な侮辱は、とても恐ろしくて聞けないような事例が沢山あるだろう。
こうした苦労にも関わらず、ドー・エーミンのような勇敢な女性の多くは、軍独裁者には屈服しない。できるやり方で革命に参加すると言う女性たちも多く存在する。こうした女性たちの栄誉を称え、賞賛するものである。その勇敢さをしっかり認めたいものである」とデモの指導者が語った。

革命が成功した暁には、このように拘束された人達に対して、抑圧や暴行を加えた人間、命令して実行させた人間、真実を述べなかった人間などは、その人にふさわしい形で、罪に問い法的処置を受けることになるはずであり、そうした罰から逃れないようにするために、みな努力しなければならないとAAPPの責任者は語った。

「移行期正義を求める事業、成果を求めていく時期にもさまざまな組織の改革を行わなければならない。軍隊の改革も行わなければならないし、警察組織や刑務所当局などあれこれすべての点で組織改革を行う必要がある」と語った。

その他、こうした悪行の犠牲となった人々に対してリハビリする活動を実行しなければならないとも言った。刑務所の中に2か月勾留されていたドー・エーミンは改革が必要な時に、刑務所当局を忘れてはいけない、と次のように本誌に言葉を託した。

「刑務所当局は私たちに精神的苦痛、精神的トラウマを負わせうる組織である」。


この記事の原文はこちら

同じジャンルの記事を見る


翻訳者:K.K.M, M.I, N.M.M, MY.S
記事ID:6356