パーム油1ペイターの小売参考価格を5,500チャットと定める

2022年05月29日付 国営新聞(チェーモン) 紙
ネピドー 5月26日

パーム油の価格を国際市場の相場に基づいて、適切な値段で販売するよう計画しており、今週のパーム油の卸売参考価格を1ペイター(約1.6L)あたり5,500チャットと定めた。
マレーシアとインドネシアで生じるFOB価格(注:輸出者側が輸入者側の指定した船舶に、貨物を積み込むまでの費用を含めた価格)を毎日にらみ、運送費や経費、銀行手数料、関税を加えて計算し、食用油輸入貯蔵流通監督委員会が国内市場の基本的な卸売参考価格)を1週間に1度発表している。

「国内では食用油の価格安定のため、一週間の価格を基準に次週の参考価格を、食用油輸入貯蔵流通監督委員会が発表している。パーム油を、国際価格の変動に合わせて、国内で適切な価格とするよう検討している」と、ミャンマーの食用油販売業社と食用油製造業者団体の担当者が述べた。
今週はパーム油の週間参考価格が1ペイターあたり最低5,500チャットと定めており、それに基づき市場で売買をしているとのことである。

パーム油は1990年頃からミャンマーの食用油市場に参入し始めた。パーム油は主にマレーシアやインドネシアなどから輸入されており、揚げ物用油としてもちがよく、安価であった。そのため、今ではパーム油は落花生油や胡麻油を上回り市場占有率の多くを占めている。

以前はパーム油1ペイターにつき2000チャットほどであったが、食用油の急騰に関して、ミャンマーの食用油販売業社と食用油製造業者協会の事業主1名は次のように語った。

「パーム油の価格が上昇した本当の理由は3つある。1つはインドネシアがパーム油を100トン生産したとすると、そのうち20トンを国内で販売するという原則が出されたことだ。このためインドネシアでは輸出許可を取得するのが困難となり、価格が高騰したのである。

あと1点は、インドのように人口が多い国で、国内に十分に食用油が行き渡るよう、25.75%課税して輸入していたものを20.5%に税率を引き下げたため輸入量が増加したことによる。

最後の1点はウクライナがひまわり油の世界1の産出国であり、ロシアが2番目である。この両国を足してひと月あたり60万トン、海外に輸出してきた。現在は両国の状況により、ひまわり油の輸出が停止している。このため、アジア大陸諸国を含めた諸外国では、食用油が枯渇しないようにマレーシアとインドネシアが生産するパーム油を是が非でも買い取って輸入しようとしている。

このためにパーム油の価格が高騰する事態になっている。しかしながら、この月末にはインドネシアがパーム油の国外輸出を再度許可するため、また価格が引き下げられる可能性がある」
とのことである。


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翻訳者:K.Y.M, M.T.T., H.O, K.K.M
記事ID:6382