ファム・ミン・チン首相、バイデン米大統領と会談


ジョー・バイデン大統領は、アメリカは貿易の拡大・感染症対策・気候変動への対応に関して、ベトナムと域内各国への援助を強化するため最善を尽くすことを確認した。



国営ベトナム通信社の特派員によると、5月12日夜（現地時間）、アメリカの首都ワシントンDCにおけるASEAN・アメリカ特別首脳会議の枠組みの中で、ファム・ミン・チン首相はホワイトハウスにおいてジョー・バイデン米大統領と会談を行った。

会談でチン首相とバイデン大統領は、越米関係や地域的・国際的問題に関して意見を交わした。

チン首相は、バイデン大統領が同職に就任してから14か月の間に達成した成果について、祝意を伝えた。

バイデン大統領は、アメリカでは新型コロナウイルスは完全に抑え込まれており、失業率は3.6％を超えるものの最低水準に下がったと伝えた。アメリカ政府は980万人を超える雇用の創出を後押しし、平均賃金は5.5％増加したと述べた。

チン首相は、越米関係は特別な関係であると評価した。両国は戦争の悲痛な過去を乗り越え、共に協力し合い、あらゆる領域で日増しに実質的かつ効果的に発展する包括的なパートナーシップを促進してきた。

ベトナムは、感染症対策・デジタルトランスフォーメーション・サプライチェーンの多様化・気候変動への対応・人材育成のように、アメリカが強みを持ち、かつベトナムがポテンシャルとニーズを持つ領域において、アメリカがベトナムへの援助・支援・協力を継続してくれることを望んでいる。

バイデン大統領は、個人的にベトナムという国と国民に対し、非常に愛着を持っていると話した。まだ上院議員であった時、バイデン氏は友人であり同僚でもあったジョン・マケイン氏と共に、ベトナムとの関係促進を支持して、アメリカの政界に働きかけた。

バイデン大統領は、トップクラスの先進国の1国として、貿易の拡大・感染症対策・気候変動への対応を含む多くの領域で、開発途上国や後発開発途上国の援助に協力することを心から望んでいる。

特に新型コロナウイルス対策において、バイデン大統領は、自身の政権はアメリカの利益だけではなく、友人やパートナーである各国、国際社会、全世界の利益のために、新型コロナウイルスのワクチンや治療薬、医療設備に関して世界各国への援助を強化するため、また、将来発生する感染症に効果的に対応できるよう各国との協力を強化するためにアメリカ議会に働きかけ、210億米ドルを割り当てたと伝えた。

バイデン大統領は、アメリカはこの領域においてベトナムと域内各国への援助を強化できるように、最善を尽くすことを確認した。

チン首相も同意して、気候変動問題・感染症・その他の非伝統的安全保障の問題は地球規模の問題であり、それゆえに、これらの問題を手を取り合って解決するために、各国は地球規模の取り組み方を考え、多国間主義を強化し、団結する必要があると述べた。

首相は、アメリカが、ベトナムによるグリーン経済と循環型経済の発展、サプライチェーンの多様化、持続可能エネルギーへの転換に対する協力と援助を強化してくれることを望んでいる。

共に関心を寄せる地域的・国際的な問題について意見を交わし、バイデン大統領は、各国間の独立・主権・領土保全・政治体制の尊重、国際法と国連憲章に基づき武力の不使用による係争・紛争の平和的解決、1982年の国連海洋法条約（UNCLOS）に則った航海・航行の自由の保護に関して、チン首相に同意した。

この機会に、チン首相は謹んで、バイデン大統領を、早期のベトナム訪問に招待するとのグエン・フー・チョン党書記長とグエン・スアン・フック国家主席の言葉を伝えた。バイデン大統領は謹んで感謝し、双方にとって適切な時期にベトナムを訪問できるように取り計らうことを伝えた。


【写真】ジョセフ・ロビネット・バイデン・ジュニア米大統領はファム・ミン・チン首相を出迎えた。（写真：国営ベトナム通信社）