ロシアの専門家:「ベトナムは平和、安定の環境を創出するために努力している」と評価

2022年05月12日付 VietnamPlus 紙
2020年の安保理オープニングセッションにおいて、ダン・ディン・クイ大使はスピーチを行った。(国営ベトナム通信社)
2020年の安保理オープニングセッションにおいて、ダン・ディン・クイ大使はスピーチを行った。(国営ベトナム通信社)
ロシアの専門家:「ベトナムは平和、安定の環境を創出するために努力している」と評価


ブレディキン博士は、ベトナムが、特に国連安保理の非常任理事国の任期中に、様々な国際紛争の解決にあたってグローバルな対話を強化することを支持していると強調した。



アントン・ビクトロビッチ・ブレディキン専門家は、ベトナムが、特に南シナ海など海洋経済を含む社会経済の発展に向け、平和、安定の環境の創出に努めるとする一貫した政策を高く評価した。

ロシア科学アカデミーの「ユーラシア経済連合(EAEU)の形成にあたる社会政治問題」の社会科学研究所科学評議会メンバーである歴史学者のブレディキン氏は、ロシア外交問題評議会(RIAC)の政治分析ペーパーにおいて、5月11日に掲載された「南シナ海-その実情とロシアのアプローチ」と題する論考の中で、上記のように評価した。

ブレディキン博士は、ベトナムが、特に2020年‐2021年任期の国連安保理非常任理事国の任期中に、様々な国際紛争の解決にあたってグローバルな対話を強化することを支持していると強調した。

論考において、近年のベトナムの成果について、ブレディキン博士はベトナム経済の安定的な成長の勢いが印象的であると評価した。同博士は、ベトナムの国内総生産(GDP)が2018年に245米ドル以上、2019年に約263米ドル、2020年に271米ドル超となり、2021年は2.58%のGDP成長率を達成したと述べた。同博士によれば、これらの数字はベトナム経済の成長について安定的かつ見通しの明るさを示している。

ブレディキン博士は、ベトナムは多国間との経済協力を政策として追求しており、中国、日本、韓国、東南アジア諸国連合(ASEAN)、ユーラシア経済連合(EAEU)を含む世界の多くの国と組織と自由貿易に関する合意を締結していると述べた。EAEUの加盟国の中で、ロシアは最大の貿易額を有する。

上に述べた可能性を念頭に、ブレディキン博士は、ロシアとしてはベトナムとの経済貿易協力をより一層推進すべきであると主張した。

ブレディキン博士によれば、現在ベトナムは、多くの協力分野を拡大するために必要な戦略的土台を有する、最も見通しの明るい経済貿易パートナーである。

南シナ海情勢に言及して、ブレディキン博士は、その戦略的な地政学的ポジション、重要な航路、および巨大な天然ガス埋蔵量に鑑み、南シナ海は、潜在的な「ホットスポット」となるだろうと述べた。海域の軍事化によって船舶の通行量が減少し、南シナ海における経済と輸送にマイナスの影響を及ぼす。

ブレディキン博士は、南シナ海における行動規範(COC)の締結に向けた交渉プロセスを鋭意推進する必要があるとの認識を示した。南シナ海海域における各紛争に対し、1982年の国連海洋法条約(UNCLOS)を含む各種の国際的な法規範文書は特に重要である。


【写真】2020年の安保理オープニングセッションにおいて、ダン・ディン・クイ大使はスピーチを行った。(国営ベトナム通信社)


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翻訳者:メディア翻訳ベトナム語班
記事ID:6426