ジョコ・ウィドド大統領、ロシアとウクライナによる大統領二者会談の難しさを語る

2022年08月24日付 Kompas 紙
去る8月18日、ジャカルタの大統領官邸にて、2022年インフレ管理の全国調整会議(Rakornas)開会の指揮を執るジョコ・ウィドド大統領。
去る8月18日、ジャカルタの大統領官邸にて、2022年インフレ管理の全国調整会議(Rakornas)開会の指揮を執るジョコ・ウィドド大統領。


ジャカルタ、compas.com配信
ジョコ・ウィドド大統領は、去る6月にウクライナとロシアを訪問した際、ウクライナのウォロディミール・ゼレンスキー大統領とロシアのウラジミール・プーチン大統領と会談したことについて再び言及した。
ジョコ・ウィドド大統領(通称:ジョコウィ)は、両者を集めて会談の場を設けることは困難であると述べた。去る8月23日、ジャカルタに位置するテーマパークのタマン・ミニ・インドネシア・インダー(TMII)で開かれた、インドネシア全国の州別商工会向けの会見において、同大統領は次のように述べた。

「ウクライナ、次いでロシアを訪問した際に、ゼレンスキー大統領とは1時間半会談し、プーチン大統領とは2時間半対談した。そして、本当は両者による対話の場が必要であると気が付いた。しかし、プーチン大統領とゼレンスキー大統領をひとつの場に集めて、会談の機会を設けることは難しいとわかった」

状況の厳しさを鑑みて、ジョコ大統領はその後両大統領の対話の場を設ける事を断念した。同大統領は、その後会議のテーマを両国の対立による食料危機問題に移した。その際ジョコ大統領は、ロシアとウクライナにとっての重要な輸出品の一つである小麦の問題についてもっぱら尋ねた。

「その際私が方向転換したので、食料危機の話題に切り替えた。私はこれについて話したいと思っていた。ウクライナの大統領は、ウクライナだけで2200万トンの小麦の在庫と新たに5500万トンの収穫があると述べた。つまり、ウクライナには7700万トンの小麦があるということだ」と同大統領は説明した。「加えてロシアでは、プーチン大統領に国内の小麦の量を尋ねた。その答えは1億3000万トンだった。つまり、両国には合計2億700万トンの小麦があるということだ」と同大統領は続けた。

ジョコ大統領はその後、インドネシアの米総消費量との比較をした。インドネシアの米総消費量は3100万トンほどである。したがって、ロシアとウクライナによる2億7000万トンの小麦輸出に滞りがあれば、多くの国が苦境に立つことになる。
「この207トンの小麦は輸出することができない。両国から小麦を輸入しているアフリカの国々が現在とても厳しい状況にあることは想像に難くないだろう」とジョコ大統領は述べた。

「例えば、2008年の食糧危機のときでさえ食糧価格指数は131.2だった。2012年にも食糧危機があったが、指数は132.4だった。しかし、現在この指数は140.9になっている」と同大統領は説明した。

すでに報道されているように、ジョコ大統領は去る6月29日にウクライナのウォロディミール・ゼレンスキー大統領とキーウで会合を行った。その後、6月30日にジョコ大統領はロシアのモスクワでウラジミール・プーチン大統領と会合を行った。
その際ジョコ大統領は、両国の大統領との会合において平和と人道に関する議題を提示したいと表明した。


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翻訳者:小澤佑香
記事ID:6480