ベトナム、核兵器のない東南アジアを強調

2022年10月15日付 VietnamPlus 紙
【写真】国連総会の討論セッションにおいてスピーチするダン・ホアン・ザン大使(国営ベトナム通信社)
【写真】国連総会の討論セッションにおいてスピーチするダン・ホアン・ザン大使(国営ベトナム通信社)
ベトナム、核兵器のない東南アジアを強調


国連総会討論セッションにおいて、ベトナム代表は核兵器の悲惨な結果に懸念を表明し、ASEANとして、核兵器のない世界を目指すための各種の国際的な取組みを支持することを強調した。



10月14日、国連ベトナム常駐代表であるダン・ホアン・ザン大使は、国連の軍縮・国際安全保障委員会(第1委員会)による核兵器をテーマとする討論セッションにおいて、ASEAN各国を代表してスピーチを行った。

セッションには国連軍縮部門上級代表を務める中満泉事務次長のほか、多くの国連加盟各国大使・代表が出席した。

ASEANを代表してベトナム大使は、国際的な安全保障環境が多くの挑戦に直面する中、今年のセッションが実施されていることを強調し、核兵器の悲惨な結果に懸念を表明するとともに、ASEANとして、核兵器のない世界を目指すための各種の国際的な取組みを支持すると強調した。

ザン大使は、ASEANが、軍縮と核不拡散、および平和目的のための原子力使用についてのグローバルな枠組みにおける核拡散防止条約(NPT)の中心的役割をはじめ、軍縮および核兵器拡散防止の分野における多国間主義を引き続き重視することを確認した。

ASEANは第10回NPT再検討会議の開催を歓迎する一方で、第9回と第10回の再検討会議のいずれにおいても、最終文書で合意が形成されなかったことに遺憾の意を表明した。

ASEANは包括的核実験禁止条約(CTBT)がいち早く効力を発揮するよう、各国に調印と批准を継続して呼びかけている。その他にASEANは、核兵器禁止条約(TPNW)の参加国による第1回会議が成功裏に終わり、条約実現のための宣言と行動プログラムが承認されたことを評価している。

ベトナム代表はまた、ASEAN各国が非核兵器地帯の重要性を掲げており、および核拡散防止と軍縮のスキームに貢献する非核兵器地帯の取組みを支持している点を強調するとともに、核保有各国に対し、これらの地帯に在る国々と敵対するために脅威を与えたり核兵器を使用することの無いよう確約する必要があることを強調した。

ザン大使は、ASEANとして、東南アジア地域の非核化推進に努めていくこと、並びにこの目標の達成を目指して、2023年~2027年までの行動プログラムが承認されたところであることを改めて強調した。

ASEAN各国はまた、国際原子力機関(IAEA)とASEANとの間の平和目的のための原子力使用に関する協力と、これまでの具体的な協力活動について強調した。

大使は、この種の兵器を完全に廃棄するとの目標の達成を目指す第1委員会のタスクに対するASEANのコミットメントを強調した。

第1委員会とも呼ばれる軍縮・国際安全保障委員会は、国連総会の6つの主要な委員会のうちの1つで、軍縮や平和と国際安全保障に対する脅威や挑戦について検討・議論する機能を果たし、これを通じて適切な解決策を提示する。

委員会の今回の会合は10月10日から始まり、11月初旬に亘って開かれることが見込まれている。


【写真】国連総会の討論セッションにおいてスピーチするダン・ホアン・ザン大使(国営ベトナム通信社)


この記事の原文はこちら

同じジャンルの記事を見る


翻訳者:大倉駆
記事ID:6533