軍が権力を奪取した二年ほどの間、急上昇している物価が完全に下落することは未だない

2022年12月13日付 その他 - ウエスタンニュース 紙

12月3日

ヤカイン州を含むミャンマー全土で軍が権力を奪取して二年近くの間に、国内で物価が急上昇し現在までその価格が再び下落することはない。

2021年2月1日に軍が権力を奪ったのちに、物価が急上昇したままであり、その高騰は、軍の厳しい検問、国境の閉鎖、ミャンマー通貨の価値下落とミャンマーから外国企業が撤退したために起こったと実業家が述べた。

外国から輸入した商品を国境で検査することが多く、必要ない時間がかかり、国内産物も国内の検問所を自由に通過する許可を得られないことが、商品の価格上昇の主な要因だとシットゥエ市の実業家の一人が話した。

「物価はどのようにしても元通りに下落することはないだろう。軍が権力を奪取して以来、彼らは彼らが調べたいように調べているのだ。国境は開かない。国内でも検問所で不要な時間をかけて、検査をしている。商品が期日に届かない。時間がかかる。労働者らの人件費も上昇している。彼らは検問所にお金を少なからず払う。物価が下落することはない」と述べた。

そのほか、物価が上昇していることの別の主な要因は、ドル価格が上昇したせいであり、外国からの輸入品をドル実勢価格で購入するため物価が上昇しているという。

クーデター後、ミャンマー通貨のチャットの価値は下落しており、外国通貨を購入する価格が非常に上がっており、物価が2倍から3倍に上昇していると食品製造業に従事するシットゥエのウー・ソーテインマウンが述べた。

「国内がクーデターのため不安定になってから、チャットの価値が全くなくなってしまった。そして、海外から購入する商品はドルで買わなければならないため物価が高騰している。今もチャットの価値は下がり続けている。この物価高騰が通常通りになり、チャットの価値も上がる必要がある。さらに国の政治情勢が安定する必要があるが、現在の状況では物価が下がることはない」

現在国内では食料品全般、特に野菜や乾物の価格が以前に比べ急激に高騰している。また食糧品、日用品などのあらゆるものの価格が高騰し、全く下がっていない。

キッチン用品、食料品、日用品、美容品、建材において通常時の価格に比べ2倍から3倍高騰している。例えば、以前であれば食料油は1リットル1800チャットであったが、現在は6000チャットである。また玉ねぎも1ベイター600チャットであったのが5000チャットまで上がり、ニンニクに関しても1ベイター2500チャットから8000チャットにまで高騰した。他の飲食品と日用品でも2倍から3倍価格が高騰している。

飲食品以外のあらゆるものの価格も高騰しているため、収支が合わず、日に日に飲み食いすることも困難になってきていると消費者は述べた。

シットゥエ市の住民の一人は「値段がこんなにも上がっているのに、全く下がらない。この国では値段が一旦上がると、下がることは滅多にない。今も物の値段がこんなにも上がっているから家計の収支が合わず、日に日に状況は厳しくなってきている。そして私たちのような貧しい人々にとっては特に厳しい状況だ」と話した。

11月には、ポウンナーチュンで軍評議会とAA(アラカン軍)との間で緊張が高まり、ミャンマー中央部からの物資を積んだトラック(の往来)と国内の交通が遮断されたため物資が届かず、物価が高騰した。

現在は車両の通行が再び許可されたが、検問が厳しく行われており、物価が下がることもいまだにない。


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