ベトナムと日本、犯罪対策の闘いにおける協力で一致

2023年04月05日付 VietnamPlus 紙
【写真①】トーラム公安大臣と松本剛明総務大臣(国営ベトナム通信社)
【写真①】トーラム公安大臣と松本剛明総務大臣(国営ベトナム通信社)
ベトナムと日本、犯罪対策の闘いにおける協力で一致


トーラム大臣は、ベトナムの政府と人民は、ベトナムの国の建設と発展の過程において、日本の政府と人民がベトナムを支援してくれたことを高く評価し、深い感謝の意を表すと言明した。



国営ベトナム通信の東京特派員によると、訪日の枠組みで活動を続けているトーラム党政治局員・公安大臣・大将は4月4日、松本剛明総務大臣、齋藤健法務大臣と会見をし、豊田俊郎国土交通副大臣とも会合を行った。

松本剛明総務大臣との会談で、トーラム公安大臣は、広範な戦略的パートナーシップ関係を基礎にして、ベトナム公安省と日本の関係当局は関係を維持し、実践的で効果的な協力活動を実行してきたと確認した。

2018年10月に締結された消防分野における協力の覚書を実行し、ベトナム公安省は日本の総務省から多くの消防車と専門車の支援を受けたことにより、ベトナムの各省・市の30近くの公安機関で消防活動が効果的に行われています。

今回の訪問を機に、トーラム大臣は、将来的な大惨事や自然災害への対応能力の向上に向け、両機関が協力、連携を強化するよう希望していると表明した。即ち、消防や救難、救助の分野における国の管理のあり方、高層建築、河川、海洋、複雑な地形やアクセスの難しい地域での消防活動のオペレーション、自然災害や気候変動への対応などについて、情報の交換や経験の共有を強化する。広範囲や複雑な地形で発生する大惨事や自然災害への対応・処理に関し、双方の組織の間で合同演習の開催を検討する。住民データの管理、DX、行政改革などの経験を共有する。

松本大臣は、トーラム大臣の訪日を高く評価し、今回の訪問により日本とベトナム間の広範な戦略的パートナーシップが深まることを強調した。

齋藤健法務大臣との会談でトーラム大臣は、ベトナム公安省と日本の法務省が両国の重要な法執行機関であることを強調した。両省は、出入国管理、刑事訴訟機能、刑事判決の執行など、多くの同様の機能と任務を担っている。

これまで、広範な戦略的パートナーシップに基づき、ベトナム公安省と日本の法務省は、初期の諸成果を上げながら、徐々に協力を拡大してきた。具体的な証しとして、実刑判決を受けた者の移送に関する協定の締結がある(2020年8月19日発効)。

トーラム大臣は、今後の両省間の協力の強化、推進、特にこれまでに締結された協力合意の実施に向け、齋藤大臣が以下の点に関心を持って指導するよう求めた。即ち、犯罪との闘い、人権保護、外国人管理、出入国管理、刑務所の管理などにおける情報・経験の交換・共有の拡大、日本におけるベトナム公民、および、法律を犯して日本の刑務所に収容されている一部のベトナム公民の法的権利と利益を確保するための支援など。また、ベトナム人による日本の法律違反および日本人によるベトナムの法律違反を防止し、闘い、阻止するために両省が密接に連携するよう求めた。

さらに、トーラム大臣は、2023年に日本・ASEAN法務大臣会合を成功裡に開催できるよう、公安省が日本と密接に連携し支援することを言明した。

齋藤大臣は、日本は常にベトナムとの協力関係を常に重視していることを強調し、両省間の協力関係がますます強化、増強されて、発展し、日越関係がより深まることへの希望を表明した。

さらに、齋藤大臣は、ベトナム公安省の要請に同意し、経験の共有、各レベルの代表団の交換、合同演習などの協力を推進するよう各関係部門に指示することを確認した。

同日午後、トーラム大臣は、豊田俊郎国土交通副大臣と会談した。会談には石井昌平海上保安庁長官も出席した。

会合で講演したトーラム大臣は、ベトナム公安省には日本の海上保安庁と同様の機能と任務を有する水上警察が存在すると強調した。同様の機能と任務とは、内水部や沿岸部での犯罪の予防や犯罪と闘い、巡視、取り締まり、交通安全の確保、大惨事や自然災害での救難、救助への参加などである。その上で、トーラム大臣は、両組織が協力関係の確立、業務経験の交換・共有、幹部教育の支援などを検討できると述べた。

一方、トーラム大臣は、今後、双方が内水域や沿岸部での海上法執行、犯罪対策、交通管理、捜索救難救助、大災害や自然災害への対応や処理に関する情報の交換や経験の共有を強化するよう要請した。

これに対し、豊田副大臣は、公安省の要請に同意し、双方が関心を持つ分野においてベトナムと連携して実施すべく調整することを確認した、

同日、トーラム大臣とベトナム公安省高級代表団は、日越友好議員連盟と会合した。会合には菅義偉元首相も出席した。

会合でトーラム大臣は、ベトナムの政府と人民は、日本の政府と国民が政府開発援助(ODA)を活用したプログラムやプロジェクトを通じてベトナムの国造りや発展を支援してきたことを高く評価し、深い感謝の意を示していると確認した。

ベトナムでCOVID-19の流行が拡大した時期に、日本はベトナムに760万回分のワクチンを提供し、ベトナムの感染症抑制、段階的な開放、経済発展の回復を支援した。

この機会に、トーラム大臣は、日本側に対し、ベトナム人労働者が日本で安心して働くことができるような方向で、ベトナム人実習生のための政策と制度に関心持ち、改善するようを求めるとともに、引き続き、交通や農業などの分野でベトナムを支援していくよう要請した。また、日本の国会議員とベトナムの国会議員、特に若手議員との間で様々な形式の交流や協力を引き続き拡大していくとともに、両国間の人々の交流を促進していくよう要請した。.

これに先立ち、トーラム大臣は、今後の協力問題を話し合うため、前田一浩消防庁長官と会談した。


【写真①】トーラム公安大臣と松本剛明総務大臣(国営ベトナム通信社)


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翻訳者:籔本陸
記事ID:6677