ベトナムと日本:信頼のパートナー、広範な協力【2】

2023年11月26日付 VietnamPlus 紙
【写真】チン首相と岸田首相は、「ホーチミン市都市鉄道1号線建設プロジェクト コンサルタント契約 附則19号」の取り交わしに立ち会った(ハノイ、2022年5月1日)。(写真:ベトナム通信社)
【写真】チン首相と岸田首相は、「ホーチミン市都市鉄道1号線建設プロジェクト コンサルタント契約 附則19号」の取り交わしに立ち会った(ハノイ、2022年5月1日)。(写真:ベトナム通信社)
ベトナムと日本:信頼のパートナー、広範な協力【2】



最も重要な経済パートナー

日本はベトナムにとって、最大の政府開発援助(ODA)供与国、第2位の労働協力パートナー、第3位の投資国、第3位の観光パートナー、そして第4位の貿易相手国である。日本はまたG7(世界の先進工業国のグループ)の中で最初にベトナムの市場経済体制を承認した国でもある(2011年10月)。


【写真】ファム・ミン・チン首相と岸田文雄首相は、ホーチミン市都市鉄道管理委員長と日本工営代表事務所長による「ホーチミン市都市鉄道1号線建設プロジェクト コンサルタント契約 附則19号」の取り交わしに立ち会った(ハノイ、2022年5月1日)。(写真:ベトナム通信社)


日本はベトナムへの最大のODA供与国でベトナムへの各国からの資金援助総額の約30%を占めており、その額は293億ドルでこのうち無償資金援助は18億ドルである。日本からのODA資金は重点的インフラプロジェクトの開発に重要な貢献をしており、プラスの波及効果を生み出し、持続可能な社会経済発展の過程を促進し、ベトナムへの先進技術の移転や、質の高い人材の育成を支援している。

貿易に関しては、両国は1999年以来、相互に最恵国税率としている。両国間の二国間貿易額は毎年着実に増加している。二国間貿易額総計は2020年には400億ドル、2021年には427億ドル、2022年には476億ドルに達した。

2023年に入ってからの9カ月でベトナムの日本との輸出入金額は329億ドルを超え、このうちベトナムから日本への輸出額は172億ドル、日本からベトナムへの輸入額は157億ドルに達した。

日本は、ベトナムに優位性のある輸送車両や部品、設備機械、その他用具部品、木材及び木材製品、水産物、パソコン、電子製品や電子部品などの大規模な輸入市場である。逆に、日本はベトナムに対して主に機械や部品、設備などを輸出している。

直接投資(FDI)に関しては、日本からベトナムへのFDI累計は、2023年9月20日時点で5198件の有効なプロジェクトで713億ドルに達しており、ベトナムへの投資を行っている143の国・地域のうち3位となっている。2023年に入ってからの9カ月間で、日本のベトナムへのFDI総額は約29億ドルに達し、2022年の同時期と比べて50%増加した。逆に、ベトナムは日本で106件の投資プロジェクトを行っており、投資総額は約1950万ドルとなっている。

農業分野では、両国は越日農業協力中長期ビジョンの締結と展開を行っている(2015年9月、2018年5月修正署名、2020年12月に第2フェーズ2020-2024の展開に合意)。

気候変動への対応協力は、近年日本がベトナムの気候変動対応プロジェクトに対してODAを継続的に供与していることで、引き続き強固かつ実質的に発展している。

教育や社会の分野でも、ベトナムと日本の協力は力強い発展を遂げている。


【写真】福岡(日本)の立命館アジア太平洋大学(APU)のベトナム人留学生(2019年7月22日)。(写真:ベトナム通信社)


両国は、日本がベトナム人介護士・看護師を受け入れる覚書、技能実習制度に関する協力覚書(2017年6月)、特定技能制度に関する協力覚書(2019年5月)に署名している。ベトナムは、日本への労働者派遣国15か国の中で最も多くの労働者を送り出している国である(約34万5000人)。

ベトナムは、2003年から中等教育、2019年から小学校に日本語教育を正式に導入した世界で初めての国である。一方、日本はODAを通じて、ベトナムの教育・育成事業に対する最大の援助国の一つとなっている。両国はこの分野における多くの協力文書に署名した。現在、日本へのベトナム人留学生の数は5万1千人に達している。日本はベトナムの4大学を質の高い大学へ格上げする支援をしてきた。また、ベトナムのテクノロジー、管理、サービスの分野における質の高い人材を育成することを目的として、越日大学の設立に協力している。

両国の地方も協力を強く推進しており、110を超える地方間協力文書が署名されている。象徴的な地方間協定としては、ホーチミン市と大阪(2007年)、長野(2017年)、ハノイと福岡(2008年)、東京(2013年)、ダナンと堺(2009年)、横浜(2013年)、フートと奈良(2014年)、フエと京都(2014年)、フンイェンと神奈川(2015年)、ハイフォンと新潟(2015年)などがある。

日本はまた世界最大の観光客市場の一つであり、COVID-19以前は毎年1800万人の観光客が海外旅行をしていた。中でもベトナムは日本人観光客に人気の観光地であり、毎年約100万人が観光に訪れている。


【写真】ホーグオム縫製株式会社は、日本市場への輸出用の青紫蘇の栽培に投資している。(写真:ベトナム通信社)


50年にわたって信頼のある協力と広範な発展を遂げ、両国の関係にとって非常に重要な時期におけるヴォー・ヴァン・トゥオン国家主席の日本公式訪問は、歴史的意義があると評価されており、両国の外交関係樹立50周年を記念する年における際立った印象的出来事の1つとなった。

山田滝雄在ベトナム大使はこれまでの日越関係の進展を振り返るとともに、この訪問は日本とベトナムの協力が単なる二国間関係に留まらず、共に地域と世界の平和と繁栄に貢献しうる関係になりつつあるというメッセージを伝えていると述べた。

ベトナム外務省報道官は、今回の訪問はGXやイノベーション、DXなどの新分野における協力の強化や、地域と世界の平和、協力、発展、繁栄のために両国関係を強化し両国国民の利益に資することも目的であると述べた。

今回の訪問の中でヴォー・ヴァン・トゥオン国家主席は、日本の岸田文雄首相との会談、日本の天皇皇后への謁見、日本の高級指導者たちとの会談、日本の国会での演説、越日外交関係樹立50周年記念行事やその他重要な行事への出席が予定されている。



Việt Nam-Nhật Bản: Đối tác tin cậy, hợp tác sâu rộng
https://www.vietnamplus.vn/viet-nam-nhat-ban-doi-tac-tin-cay-hop-tac-sau-rong-post910067.vnp


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翻訳者:奥山和貴
記事ID:6850