シンド州建設管理局の怠慢、街の古い建造物が軒並み老朽化
2013年05月30日付 The daily Jang紙

取り壊しもなければ、修理もない。各地の高層建築では関連法規はお構いなし

カラチ発(スタッフ・レポーター)―街の古い建造物が軒並み老朽化する一方、シンド州建設管理局はそれら建造物を取り壊すわけでもなければ、修繕や美化に向けて一切の対策を行なっていない。その一方で、各地で建設途上にある高層建築においては関連法規が等閑にされ、こうした高層建築が街の美観を損ねている。また、それらの建物に住む何百にも上る住民は多くの問題や悩みを抱える一方、特筆に値することと言えば、これらの建造物の規制のためにシンド州建設管理局が存在するものの、こうした建造物や建設業者の取り締まりには逃げ腰なことである。驚くべきことであるが、シンド州建設管理局はこれらの建物の塗装や適切な維持管理をさせるいかなる権限も有していないのである。各地に存在する小規模高層建造物群は適切な維持管理がないために廃墟になりつつある。また、公営の古い建造物は見るも無残な姿を晒している。当ジャング紙のサーヴェイの間、各地の小規模高層ビルの住民たちは次のように述べた。すなわち、建設業者は標準以下の建材を使っており、下水システムにも欠陥素材が使われて、このため不断に水漏れがし、これで建物が傷むだけではなく、建物の壁面塗装が剥がれ、苔が生し、このため外観は台無しになり、建物は醜くなるのだ、と。このような建物の一つに住むムハンマド・ジュナイド氏は「建物の維持管理のために結成された組合は各家庭からメンテナンスの名目で毎月一定の金額を徴収しますが、問題の解決は一顧だにしません」と語った。ただ、組合のメンバーの言い分はこうである。すなわち、建物の修理や維持管理のために彼らに入る毎月の支払いは、その80%が飲み水や清掃の費用に使われる。というのも、大多数の地域では水道局からの水の供給はなく、水は購入せざるを得ないからで、そのため美観やその他の問題の処理には予算が残らない、と。これらの建物の住民の大多数は借家人であり、よくある傷や割れ目も自分で修理する代わりに家主に一任する。一方でこれらの建物の建設業者によれば、建物建設の暁には建物の維持管理のために一定期間が定められており、その期間、彼らが建物の維持管理を引き受けるが、その後は、建物の組合が問題を処理し、建物の美観や衛生管理の面倒を見ることになっているという。

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