原油・ガス統制機構(訳者注：OGRA: Oil & Gas Regulatory Aythority)が６月12日に実施した一般売上税の１％上昇を差し戻す命令書を発行し、即座に発効。石油製品の価格は６月１日時点に戻った。
一般売上税の１％上乗せは憲法違反である。政府は、国会の承認なしにいかなる税金も徴収できない。食料品に対する売上税負担上昇は認められない。最高裁の決定。

イスラーマーバード（ジャング紙特派員／ジャング・ニュース）最高裁の命令により、原油・ガス統制機構は石油製品および圧縮天然ガスに課していた税負担増を取り下げた。この取り下げは即時発効される。原油・ガス統制機構の通告によると、６月12日以降に一般売上税が１％上昇したことによる、石油製品および圧縮天然ガスの価格の上昇は、最高裁判所の決定により、取り下げられた。したがって、石油製品は2013年６月１日時点の価格で売られる。ジャング紙特派員によると、原油・ガス統制機構は石油製品の価格上昇を取り下げるとともに、圧縮天然ガス(訳者注：CNG: Compressed Natural Gas)の価格を10％引き下げる決定をした。この決定は、最高裁判所の指示によるものである。石油製品の価格は６月１日時点の価格に戻り、CNGに対する税は26％から16％へ引き下げられた。原油・ガス統制機構当局者によると、最高裁判所の決定後、一般売上税の上昇が取り下げられた。一般売上税の適用により原油価格は１リットルあたり86パイサ（訳者注：１ルピー＝100パイサ）上昇したが、再び１リットルあたり99ルピー77パイサで買えることとなった。ディーゼルの価格は１リットルあたり104ルピー60パイサとなり、灯油は価格が80パイサ引き下げられて93ルピー79パイサとなった。また、ライト・ディーゼルは77パイサの価格上昇が取り下げられ、１リットルあたり89ルピー13パイサとなった。新たな通告によると、CNGの価格が、第一地域では１ルピー93パイサ、第二地域では１ルピー28パイサ、それぞれ引き下げられた。したがって、圧縮天然ガスの価格は第一地域では72ルピー93パイサ、第二地域では64ルピー90パイサとなった。

イスラーマーバード（ジャング紙特派員＋通信各社）最高裁判所は、一般売上税の１％増加を無効だとして、政府が告知することにより、一般売上税を１％であっても上げることはできず、６月13日から一般売上税に課された１％の負担増は憲法違反である、とした。政府は、内閣の承認なしにいかなる税金も徴収できないし、食料品に対して売上税負担を増やすこともできない。最高裁は、CNGに課された９％の売上税負担増も憲法違反であり、１％の税金は返還しなければならないとして、政府は即座に１％の税金分およびCNGについては９％の徴収済み税金を最高裁判所登録局に変換するよう求めた。金曜（訳者注：６月21日）に、最高裁判所は５ページからなる簡易決定の中で税金の事前徴収に関しては、1931年法も憲法第77条に違反していると結論づけ、無効であると決定した。裁判所は、モノを高く売りつけたり、利益を不当に得ようとしたりするものに対しては、効果的な対策を立てるように命じ、原油・ガス統制機構はCNGの価格に関して、通告の中で売上税は16％であると明記するべきであるとして、モノを高く売りつけたりするものに対しては対策を取り、食料品については一般売上税を課すべきではない、連邦および州政府は価格統制のための適切な措置を執るべきである、と述べた。裁判所は、政府には売上税を多く課す権利はなく、石油製品に対する一般売上税に関する1931年法は憲法違反である、と結論づけた。その中で、石油製品に対する一般売上税に関して、1931年法は憲法違反であり、憲法第77条に抵触しているとした。この決定は、金曜日にイフティハール・チョウドリー最高裁長官を主席判事とする３人からなる法廷でなされた。最高裁判所は、決定の中で、1931年法の第４項は、憲法第70条に完全に違反しているとし、今回の負担増は憲法の第３、９、24および77条に違反していると結論づけた。1931年法の第５項では、多く徴収した税金の返還に関しては何の取り決めもなされておらず、現行のいかなる措置によっても不可能である。政府は、いかなる方法によっても税負担を増やすことはできないが、もし国会が財務法案を承認すれば可能である。しかしながら、その財務法案は現在上院議会で審理中である。政府は、1990年法の第３項に基づき、CNGへの税金を16％であり、今回の９％を加えて25ないし26％になるとする申告書を提出する予定だったが、取り下げられた。

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（翻訳者:萬宮健策）
（記事ID:179)