地震でアーワーラーンは瓦礫の山と化す。349人死亡。30万人に被害が及ぶ。
2013年09月26日付 The daily Jang紙

余震は継続、アーワーラーンでは7割の家屋が倒壊。マドラサの瓦礫の中から20人の学生の遺体発見。死亡者は更に増える見込み。各地で救援物資が届かず。

病院の空きは皆無。食糧が極度に不足。多数の負傷者をカラーチーに搬送。政府は諸外国に救援を求めず。被害を国の力で何とかすることは可能である──国立防災対策局

アーワーラーン(通信各社)──バローチスターン州を襲った強い地震によりアーワーラーンは瓦礫の山と化した。死亡者は349人に上り、負傷者は446人を超えるものと伝えられている。地震の被災者はざっと30万人にのぼる。アーワーラーンでは7割の家屋が倒壊し、余震の揺れは2日目も続いている。水曜日にも瓦礫の下敷きとなった多数の遺体が掘り出された。死亡者の数は更に増えるものと憂慮されている。一方、パキスタン軍や他の援助隊が救援活動に従事している。ヘリコプターで多数の負傷者がカラーチーに搬送された。各地で通行困難のため救援隊はまだ到着できず。被災地では瓦礫が崩れて各地で道路が遮断されている。送電網もどうにもならない有様である。被災地域では、飲料水や食糧が極度に不足している。アーワーラーン県調整官によれば、ガジコールにあるマドラサの倒れた建物の瓦礫の中から20人の学生の遺体が発見されたとの情報が入っているとのことである。被災地では医療施設が欠如しており、負傷者の治療にも地元の病院は満杯状態である。救援キャンプも極度に不足しており、そのため何千人もの人々が屋外で夜を過ごした。州政府のスポークスマン、ジャーン・モハンマド・ブレーディーの発表では、アーワーラーンでは160人、マーシュケー郡では125人、ケーチでは43人が亡くなり、被災者はざっと30万人に上るという。自然災害に対処するための国の機関、国立防災対策局(NDMA)によると、政府は諸外国に援助を求めておらず、地震の被害は国の力で解決することができるとのことである。一方、国連の世界食糧計画は救援活動における全面的協力を確約しているが、これまで連邦および州両政府とも正式に援助を申し出ていないとのことである。詳細によると、バローチスターン州における地震による死亡者の数は328人に上り、負傷者は、クエッタ、スィッビー、フズダールの他、カラーチー、マーラ、ラスベーラの病院に移送されたとのことである。地震の後無数の家屋が倒壊し、アーワーラーンでは7割の家屋が倒壊し、援助活動は続けられているが、更なる死亡者の増加に対する憂慮が取り沙汰されている。地震の被災者のために全国土から救援物資が届けられ、パキスタン陸軍および海軍を含めその他の国家安全保障方面の諸機関の隊が救援活動に従事している。遠隔地では今もって救援活動が着手されていない。バローチスターン州政府官房長官、バーバル・ヤークーブや国境警備隊総監、沿岸警備隊司令官は被災地を視察した。パキスタン海軍の船が救援物資を積んで、グワーダル港に到着している。ナワーズ・シャリーフ首相は、連邦政府は被災地の復興のために州政府に全面的に支援を行なう構えであると述べた。ナワーズ・シャリーフ首相は、国立防災対策局局長に地震の被災地の状況について逐一報告するように指示した。バローチスターン州首相、アブドゥルマーリク・バローチ博士のメディア顧問、ジャーン・モハンマド・ブレーディーによれば、バローチスターン州政府は被災者救援のために飲食糧の他必要物資を提供できるよう1億8千万ルピーを投じたという。アーワーラーン県調整官によれば、アーワーラーン県内だけで犠牲者は208人に上るといい、アーワーラーン病院のアミール・バフシュ博士によれば、遺体は既に引き取られており、順次これらを埋葬する段階に入っているという。彼は、薬品とスタッフの不足のため朝まで困難の連続であったという。屋根の下敷きとなったため負傷者の大多数は骨折しているが、整形外科医はおらず、それ故、重傷者はカラーチーに搬送中であるという。一方、州立防災対策局長官は会議の席上次のように述べた。即刻12台のトラックに積んで物資はアーワーラーンに向けて送っている。アーワーラーンでは余震が続いており、震度9.5を観測している。タルテージでは、500棟の家屋が大きく破損し、パキスタン軍が被災者にテント100張りと食糧を届けている。一方、国内の各所で地震の2日目の水曜日も地震の揺れが感じられ、この2日目、ペシャーワルを含めシャーングラおよびその周辺では、震度7.4の地震の揺れがあり、シャーングラ、チトラール、ペシャーワル、県都アルプーリーやその周辺では、前日の地震のために恐怖が拡がったが、人的物的被害の知らせは報告されていない。震源はヒンドゥークシュ山脈の地下163キロの地点であった。

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(翻訳者:露口哲也)
(記事ID:247)