バングラデシュと日本、包括的パートナーシップ構築に合意~日本、60億ドル援助供与へ~
2014年06月24日付 Prothom Alo紙

日本はバングラデシュに対し、6000億円(60億ドル)の援助供与を表明した。この支
援は各種プロジェクトの適切かつ円滑な実現をめざし、今年から5年間にわたって実
施される。さらに両国政府は、二国間関係をより強固にするため、包括的パートナー
シップ構築でも一致した。これは昨日(月曜日)、東京の首相官邸で行われた首脳会
談で合意されたもので、会談後シェーク・ハシナ首相と安部晋三首相は共同記者会見
でこのことを明らかにした。
ハシナ首相の4日間の日本訪問の2日目となった昨日の日程は、午前中赤坂離宮で、安
倍首相の同席のもと行われた儀仗隊によるハシナ首相のための歓迎行事で始まった。
ハシナ首相はその後天皇皇后両陛下への表敬訪問のため皇居を訪れた。会談の中で首
相は天皇ご夫妻に、都合に合わせてバングラデシュ訪問を招請し、天皇はハシナ首相
にお祝いを述べられた。
昼、首相他の両国政府代表らは首相官邸で、公式声明に関する最終的な詰めのための
会談を行った。会談後、両首相は共同宣言に署名した。さらにその後、両首相の臨席
のもと、バングラデシュのAHS・マハムド・アリ外相と日本の岸田文雄外相が、バン
グラデシュに対する日本の国際開発援助の一環として借款供与に関する文書に署名し
た。この開発援助はバングラデシュの5つのプロジェクトのために行われる。
首脳会談後行われた共同記者会見でハシナ首相は「会談で安倍首相は、『環ベンガル
湾産業発展地域構想(BIG-B)』の進展に意欲を表し、援助を約束した。このことで日
本国首相と政府に対し、深く感謝の意を表したい」と述べた。ハシナ首相はさらに、
5大プロジェクト実現のための、日本の35次ODAパッケージが承認されたことについ
て、日本政府へ感謝の意を表するとともに、この援助はバングラデシュの社会経済的
発展に重要な役割を果たすことになるとも述べた。会見でハシナ首相は、安倍総理の
招待で偉大な国、日の出ずる国を訪問していると語り、安倍総理夫妻による早期のバ
ングラデシュ訪問を要請したことを明らかにした。
一方安倍首相は会見で「バングラデシュは経済面で大きな可能性を持った国であり、
その可能性の活用と発展促進のために、日本は環ベンガル湾産業発展地域構想実現に
前向きに取り組んでいる」と述べた。この構想実現のため、今後4~5年間で6000億円
の日本からバングラデシュへ向けた経済援助が行われる。
安倍首相は「ハシナ首相とは包括的パートナーシップについて意見を交換した。これ
を通じ二国間関係はより強固になるだろう」と述べた。
原子力分野での協力に関して安倍首相は「両国政府はそれぞれがこれまでに経験した
ことを伝え合い、福島の原発の事故からの教訓を生かし、このエネルギーの平和利用
に向けて専門家レベルでの対話を始めることで一致した」と語った。
両首脳は、二国間の貿易と民間の投資拡大のため、バングラデシュ・日本間の官民両
レベルでの対話促進についても話し合った。
首脳会談に臨む前、安倍首相は官邸の正門前でハシナ首相を出迎えた。

協力要請:ハシナ首相は首相公邸で開かれた安倍首相の主催による歓迎晩餐会でのあ
いさつの中で、知的社会の創設、人材開発、大規模インフラ事業の各分野で、日本に
よる協力を要請した。首相はまた、日本をバングラデシュの長年の信頼のおける真の
友人と述べて、2国間のパートナーシップをさらに強固なものにしたいとの希望を表
明した。

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(翻訳者:小俣美香子・関谷レイミ)
(記事ID:304)