バングラデシュで初のマーズ感染者
2014年06月16日付 Prothom Alo紙

バングラデシュで初めて、中東呼吸器症候群(マーズ)コロナウイルスに感染した患者が確認された。現在、首都にある公立病院に入院して治療が行われている。米国在住のその患者は53歳で、アブダビ経由でバングラデシュに入国した。疫学・疫病対策研究所(IEDCR)はこの事実を確認した。
同研究所によると、感染者はニューヨークからアラブ首長国連邦のアブダビを経由してバングラデシュに到着したと見られる。6月6日になって発熱し、呼吸困難を訴えた。9日に入院してさまざまな検査を行なった結果、IEDCRの研究者たちは土曜日(6月15日)患者がマーズウイルスに感染したことを確認した。患者は現在もICUで治療中だが、回復の兆候も見られる。
騒ぎ立てる必要はない:IEDCRによるとマーズコロナウイルスによる疾病は非常に感染力が強く、世界各地で感染した人々の30%が亡くなっている。この病気は重度の呼吸困難を伴う。その他の症状はウイルス性の発熱の場合と似通っている。しかし、国の多くの医療従事者に対して研修が行われているため、この病気のことで騒ぐ必要は全くないとIEDCRはすでに述べている。
医師たちはマーズウイルスの感染予防の為に、石鹸での手洗い、くしゃみ・咳をする際にはハンカチで口を覆うようにすることを勧めている。
IEDCRのマハムドゥル・ロホマン氏はプロトムアロ紙に「この病気の治療薬はまだ開発されていない」と語った。この病気は2012年4月、中東のある国で初めて確認されている。

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(翻訳者:小林加奈)
(記事ID:311)