北ワズィーリスターンで地上戦開始~ミール・アリーとミーラーン・シャーを包囲、全土で厳重警戒~
2014年06月16日付 The daily Jang紙

政府の命令に基づき作戦「アズブの一撃」は口火を切った。戦闘は最後のテロリストを斃すまで遂行。軍はいかなる犠牲をも厭わない──ISPR(三軍統合広報部)
ワズィーリスターン全域の空からの監視は続く。テロリストの拠点を残らず包囲。外出禁止令を強化、違反する者はその場で撃てとの指示。105名のテロリスト死亡、その大半はウズベク人戦士。


ミーラーン・シャー/ラーワルピンディー(通信各社/ジャング・ニュース):―パーキスターン軍は、北ワズィーリスターンで地上戦を開始した。北ワズィーリスターンのミール・アリーとミーラーン・シャーを封鎖し、テロリストの拠点を残らず包囲した。ISPRによれば、政府の命令に基づき、軍は北ワズィーリスターンで本格的に対テロリスト軍事作戦の口火を切ったという。同作戦は「アズブ*の一撃」と命名され、最後のテロリストを斃すまで遂行されるという。軍は、母なる故国の防衛のためいかなる犠牲をも厭わない覚悟であるという。軍の広報官によれば、これまでに105名のテロリストが死亡し、その大半はウズベク人戦士であったという。複数の通信社によれば、ワズィーリスターン全域の空からの監視は続いており、軍がテロリストの基地を残らず包囲する一方、外出禁止令を強化し、違反者は撃てという指示も出されているという。他方北ワズィーリスターンでの軍事作戦開始後、全土で厳戒態勢が取られ、特にイスラーマーバードとラーワルピンディーの両隣接都市では警戒を更に厳重にするために様々な対策が講じられている。ISPRのプレスリリースによれば、政府の命令に基づき北ワズィーリスターンで本格的に軍事作戦が開始されたという。テロリストは、パーキスターンに対し軍事行動を行ない、パーキスターンの経済発展を阻害することを試み、北ワズィーリスターンを足場にパーキスターンを攻撃した、と。国軍は、これらテロリストたちを撃滅せよとの命令を受けた、と。軍はいかなる犠牲も厭わず、最後のテロリストを斃すまで作戦を遂行する、と。ISPRによれば、北ワズィーリスターンのテロリストの大半は外国人であるという。消息筋によれば、首相は先の会合で同作戦を承認したという。ISPRによれば、カラチ空港襲撃の画策に関与したテロリスト達がいるとの情報に基づき作戦は開始されたという。昨夜深夜の1時30分にジェット戦闘機がダッタ・ヘール郡デーガーンでテロリストのアジトを爆撃し、この攻撃により敵側の武器の備蓄は悉く破壊された、という。ISPRによれば、北ワズィーリスターン・エージェンシーにおける昨夜の空からの攻撃によりテロリストのアジト8か所を破壊、ウズベク人等多数の外国人を含む105名のテロリストを殺害したという。北ワズィーリスターン・エージェンシーの境界周辺、近隣のエージェンシーおよびFATA(部族直轄地域)に軍部隊を配置し、北ワズィーリスターン・エージェンシーの境界を超える外との物流を遮断したという。ISPRによれば、軍がエージェンシーに入ったことで、ミール・アリーとミーラーン・シャーを含むテロリストの基地が残らず包囲されたという。地元住民の整然とした、品位のある退避および指定された地域への避難に向けて直ちに発表がなされるであろうという。駐在官事務所当局ならびに災害対策局は国内避難民に対する必要物資輸送や行政対策は既に完了しているという。行政当局による発表によれば、登録場所と国内避難民キャンプは既に設置されており、投降する、あるいは戦闘を中止する過激派に対しても投降地点が用意されているという。さて、同地域の空からの監視は続けられており、アフガーン国民軍ならびにアフガーン国境警察を含むアフガーン治安部隊にも、越境を試みるテロリストを一掃する上で好都合なように自国側の国境を封鎖するよう要請している。また同治安部隊にはTTP(パーキスターン・ターリバーン運動)のテロリストの撃滅、カンハル・ヌーリスターンやアフガーニスターンの他の地域にあるアジト一掃のため対策を講じるようにも要請している。イギリスのある報道機関によれば、次のような情報も伝えられているという。すなわち、この攻撃の時点で、攻撃地点ではテロリストたちの会合が開かれていた最中であった、というのである。ただ、政府レベルではこの情報の真偽は確認されていない。

*訳注:預言者の剣の名前である。

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(翻訳者:佐藤拓海)
(記事ID:313)