グーグルのベンガル語翻訳充実へ
2015年04月05日付 Prothom Alo紙
(3月27日付)(写真キャプション)ダカのバングラデシュコンピューター評議会会館で昨日午前,「ベンガル語のための40万単語」の催しが華やかに開幕した。同会館前で、催しに参加の若者たちがポーズ。
(記事本文)「ベンガル語のための40万単語」行動計画は、バングラデシュの45回目の独立記念日を期して、世界中で知られている検索エンジン「グーグル」の自動翻訳機能に、ベンガル語の40万の単語および熟語を追加しようというもの。昨日木曜日(3月26日)、全国の81の地点で4千人を越えるボランティアが参加して、一斉にその作業がスタートした。さらに国の内外で個人的に参加している人も多い。そのためわずか1日で,グーグルのベンガル語翻訳サービス用に40万単語が追加された。
「グーグルデベロッパーズグループ(GDG)ベンガル」の主催および政府の情報通信(ICT)局、バングラデシュコンピューター評議会(BCC)が実行機関をつとめる「ベンガル語のための40万単語」と名付けられたこの行動計画は、昨日午前、首都のアガルガオン地区にあるBCC会館で始動した。そして同日午後行われた閉会式でジュナイド・アハメドICT担当大臣は「この活動によって、ベンガル語への我々の愛情があらためて証明された」と述べた。
華やいだ雰囲気のなか,この活動は朝9時から夕方5時まで続いた。ボランティアたちはBCCの研究室および全館に張り巡らされている無線lanを利用して、次々と単語を登録していった。これと同じ光景は、ダカ大学構内の言語運動殉難者記念碑周辺、教員学生センター(TSC)、バングラデシュ工科大学などさまざまな場所で見られた。ダカ大学では大学のITクラブと科学クラブがこの催しに協力した。ダフォディル国際大学では研究室から約千人がボランティアとして参加した。
ダカ以外では、チョットグラム科学工科大学、シレットのシャージャラル科学工科大学、クルナ大学、ゴパルゴンジョのボンゴボンドゥ・シェーク・ムジブル・ロホマン大学、ロングプルのベゴム・ロケヤ大学、ラジシャヒ科学工科大学、モエモンシンホのバングラデシュ農業大学、(ダカ郊外にある)ジャハンギルノゴル大学、ディナジプルのハジ・ダネシュ科学工科大学、ノアカリ科学工科大学、タンガイルのマオラナ・バシャニ科学工科大学など多くの教育機関がこの催しに参加した。さらにBCCの6つの部門、ジョショルの記者クラブ、ボグラ(中心部)の七辻、クシュティアの議会会館ほかで、この単語登録の作業が行なわれた。バングラデシュ・オープンソース・ネットワーク、ヒム・ポリボホンなどのボランティア団体が、全国規模で実施されたこの行動計画に協力した。
この催しには、若い世代が多かったものの、あらゆる世代が参加した。BCCの研究所での作業に、ダカのミルプル地区から参加した女性・フォエズンネサ・ホクさん(44)は「以前はベンガル語の単語の英語の訳語や英単語の意味をベンガル語で知る手段と言えば辞書を引くか、先生に尋ねるかでした。今ではそれがグーグル翻訳で可能になりました。グーグル翻訳の充実のために、みなが協力すべきだと思います」と語った。アハサヌッラ科学工科大学の学生の学生、シファト・アハメドさんは「グーグル翻訳でベンガル語単語関連の誤りを修正したい」、またダカ国際大学の女子学生、サブリナ・アクタルさんは「自分の国語のために何かしているという気持ちでとても嬉しい。デジタルメディアを通じてベンガル語が世界中に広がり、ベンガル語のことを知ってもらえるのはすばらしいこと」と話していた。
昨日木曜日の午前、BCCのS.M.アシュラフル・イスラム理事長が風船を飛ばし、「ベンガル語のための40万単語」計画が開始された。昨日1日で目標以上の数の単語や音節が登録されたと主催者やボランティアたちは見ている。グーグルのバングラデシュ担当カントリー・エンジニアリング・コンサルタントを務めるモハンモド・アノワルス・サラムさんはプロトム・アロ紙に「グーグル翻訳に追加された単語と熟語の数は、今日(金曜日)中に確定するだろう。ひとりで千語以上を登録してくれた人には、グーグル翻訳グループからデジタル認定が与えられ、さらに4月14日までに最も多くの単語登録を行なった人は、シンガポールのグーグル事務所視察に招待されることになっている」と述べた。
グーグルのベンガル語データベースの質向上を目指すグループ、GDGベンガルのアドバイザー、ムニル・ハサンさんによれば、グーグル翻訳でベンガル語の語彙が豊富になることで、グーグルを通じてベンガル語の文章の翻訳が90の言語に読めるようになるという。ベンガル語はこれまでにもグーグル翻訳の対象言語とはなっていたが、内容的にあまり充実したものではなかった。GDGベンガルは今年2月1日以来、様々な企画を通じて、多数の人の参加によるベンガル語翻訳サービス向上を目指している。その結果、3月25日までに百万を超す単語や音節が新たに登録された。GDGベンガルのジャベド・スルタン・コミュニティー・マネージャーは「この企画は進行中のものであり、誰でもいつでも参加することで、ベンガル語のために貢献できる」と語っている。この活動に参加する意欲がある人はグーグル翻訳のホームページ(https://translate.google.com/ community)に入り、ベンガル語の単語および文の登録や訂正をすることができる。
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(翻訳者:伊藤巧作)
(記事ID:397)